◇和解 ページ15
＊
近づくなって言われてたのに控え室にいるところを見られて、西村くんの私に対する印象は地の底に落ちただろう。
今度こそ終わりだ。
夕方過ぎ、お客さんがいなくなったパン屋さんでそんなことを考えているとドアが開くベルが鳴る。
『いらっしゃいませ、、』
え、なんで、
ドアの前には西村くんが立っていた。
西村「ごめん！！」
西村くんは一直線にレジの前まで歩いてくると、勢いよく頭を下げた。
「俺、Aちゃんのこと誤解してた。」
:
『…なんやそういうことやったんや』
お客さんがいないからと店長が許可してくれて私たちはテーブル席に座って西村くんの話を聞いた。事情を話し終わると西村くんはもう一度深く頭を下げた。
『いや、もう謝らんといて！
誤解されるようなことしてた私も悪いし、』
西村「いや、Aちゃんはなんも悪くないやろ」
確かに部室の近く歩いてただけやけど、
『それなら西村くんも悪くないよ』
西村「え？」
『部員のために勇気出して言ったんやろ？
誰にでも出来ることちゃうしすごいと思う』
勘違いで私はストーカーじゃなかったけど、ストーカーに声をかけるなんてかなり勇気が必要だったはずだ。だから部員のことを思って行動したのはすごいことだと思う。
西村「Aちゃん…
こんないい子やのに俺は…」
お互いの誤解が解けて一安心。
あれ、でもなんで西村くん1人なんやろ。
『…そういえば打ち上げは？？』
ダンス部は公演がある度に打ち上げをしてたはずだ。
確か今日もあるってるーくくんが言ってた気がする。
西村「みんなは先に行ってるねんけど、俺は終わったらすぐAちゃんに謝りに行かないとって思って。」
『え？』
打ち上げよりも先に私に謝りに来てくれたってこと？
風雅にバイトあることきいて、
琉巧に場所教えてもらってん。
と付け足す彼。
西村「俺のせいでずっとダンス部のステージ見に来られへんかったやろ？ほんまに申し訳なくて」
それでここまで来てくれたんや。
西村「これからは何も気にせずに見にきていいからな！
というか来て？？俺もAちゃんの感想聞きたし！」
風雅とこたちゃんが、Aちゃんの感想はめっちゃ参考になるって言ってたからさと笑顔になった。
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endores hinata(プロフ) - このお話好きです！！！リトかんみんなに好かれるなんて嬉しい世界線ですね！！！！！ (2022年6月8日 18時) (
レス) @page29 id: f5304c49f2 (このIDを非表示/違反報告)
アヤネ(プロフ) - みーこさん» わわ！コメントありがとうございます😭とっても嬉しいです。更新滞り気味ですが頑張ります！ (2022年6月5日 23時) (レス) id: 6efda6cf4e (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - めっちゃ面白いです🥰 続き楽しみにしていますっ！ (2022年4月7日 21時) (レス) @page23 id: 6ddb53715e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おいなり | 作成日時：2022年3月3日 21時
