番外編〜三者一様〜3 ページ5
土曜日の午前8時30分。
待ち合わせよりも随分早い時間に,運転役を義勇と小芭内に押し付けられた実弥が愛車を発進させ駅近くの駐車場へ向かう。
断れば良いのだが,義勇はペーパードライバー,小芭内は今世でも右目が弱視のため運転免許の入手が困難なのだ。
Aが乗るのにペーパードライバーである義勇に運転をさせる訳にはいかない。
必然的と言えばそうなのだが,どうも腑に落ちない。
とはいえ,何だかんだ言って面倒見の良い長男気質の実弥。
最終的には首を縦に振り,今に至る。
それに,自分の愛車にAが乗るのは純粋に嬉しい。
結局のところは其処なのだ。
邪魔が2人(一応は同盟仲間)いるが,気にしないことにした。
せっかく朝から一日中一緒にいれるのだ。
アピール出来る場も少なからずある筈。
なんならアタックだって出来るかもしれない。
なんにせよ今日は目一杯Aに楽しんでもらおう,そう思い,実弥以外まだ誰も乗っていない車内で口角を上げた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿
「………早ェな」
「当然だ。万が一Aさんを待たせるような事があっては大惨事だからな」
午前8時45分。
実弥が集合予定の1時間以上前に,自分が一番乗りだろうと駅前に着けば既に小芭内が立っていた。
今日の2人は,小芭内はチェックのシャツにデニム,実弥はデニムシャツに細身のパンツという格好。
普段の服選びは適当だが,今日ばかりはかなり悩んだ。
「冨岡はまだ来てねェのか」
「嗚呼。奴の事だ,まだ寝ているだろう。間に合わなければ放って行く」
「賛成ィ」
2人共義勇には厳しい。
其処からの会話は特に無し。
前世でも今世でも同僚とはいえ,揃ったところで仲良く喋る程の仲ではないのだ。
午前9時。
周囲の視線がとある方向に釘付けになる。
実弥と小芭内もそちらを向けば,Aが此方に歩いてくる姿があった。
思わず息を呑む。
歩く姿は百合の花,とはこの事を指すのだろう。
ミモレ丈の黒いチュールスカートに,肩の部分がレースで透けているトップス。
髪も何時ものようなアップではなく,１つに緩く編んで横に流して,両サイドにある姫毛は右側をゴールドピンで留めている。
Aのスタイルの良さが際立っていた。
周りが釘付けになるのも無理はない。
『お早うございます,お待たせしてしまいすみません。今日は素敵なお誘い有難うございます』
Aは見惚れている2人に近づき,ぺこりと頭を下げて微笑んだ。
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M,B(プロフ) - ☆Erika☆さん» 返信が遅くなってしまいすみませんっ！お優しい言葉を有難うございますー！よそ見しながらの亀更新ですが,頑張りたいと思います！ (2020年6月21日 8時) (
レス) id: fbbdbd04d4 (このIDを非表示/違反報告)
あいひ - 凄く面白いです！続きがとっても楽しみです！！！更新、頑張って下さい！！ (2020年6月21日 1時) (レス) id: 1f3cc1e722 (このIDを非表示/違反報告)
☆Erika☆(プロフ) - 凄く続きが楽しみです！また、気が向いたら更新してください！待ってます！ (2020年6月9日 22時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
M,B(プロフ) - サクラさん» 有難うございます〜！嬉しいです！頑張ります！ (2020年4月21日 21時) (レス) id: fbbdbd04d4 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - この後の展開が気になります。更新頑張ってください (2020年4月21日 21時) (レス) id: ba2a71100d (このIDを非表示/違反報告)
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