三体目の龍【Paradox Live】

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匋平「罠ってことか…………？」









『ふふ、そこまで深刻じゃないよ
　ただ、TCW含む複数のユニットに招待状が届いたと聞いている
　そうなると、これはただのステージでは収まらない可能性が高い

　…………例えば、《賞金の出る大会》とかね』









西門「なるほど…
　 私たちはアルタートリガー社に踊らされている、と」










『まだ可能性の域を出ないが十分あり得ると思うよ』









匋平「ーーーー話はわかった
　 だが、それとブラッディメアリーに何の関係がある」









匋平は完成したブラッディメアリーをAの前に置く









『…………私宛の招待状、見てみなよ』









西門「…………失礼するよ」









Aの言葉に西門が封筒を開く









Aはそれを、ブラッディメアリーを傾けながら見ていた









匋平「あ？
　 俺たちの招待状とは文面が違うじゃねえか」









西門「《盛り上げる》とは…………」









そこまで言うと、西門は招待状をAに返した









『ふふ、その正体不明の差出人は…

　私のホームで、私を引き立て役にしようと言っているんだよ
　どこの誰だか知らないが、必ず私を前座にしたことを後悔させてやろうじゃないか』









Aはカウンターに置いたグラスを眺める









ウォッカをベースにトマトジュースを加えたそれは、まるで鮮血のようだった









『まあ、私が一つ言えるのはーーーー

　明日の朝には、大きな進展があるだろうという事だね』









Aはそう言うと、グラスに残ったカクテルを飲み干す









『くれぐれも用心することだね
　今の君たちは、昔のように2人じゃない

　守るべき迷い猫がいるだろう』









Aはそう言うと立ち上がり、一枚の小切手をカウンターに置く









匋平「バッ……カクテル一杯で10万も払うやつがあるか！」









その言葉にAは笑う









『4/7は私にとっても大切な場所だ
　感謝の印と思って受け取っておくれ

　それじゃ、夜分遅くにすまなかったね』









ヒラヒラと手を振ったAは









カランカラン…









そのまま静かにBARを後にした

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