【銀魂】ドSにもチェリーの時期はある。

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銀時side




かぽーん、とししおどしの音が鳴り響く日本料亭。


俺は一番やらかしそうな神楽の隣に座り、その神楽の隣にお妙から借りてきた立派な着物でめかし込んだAを座らせ、一張羅を着た新八をその隣に置いた。


向かいには、同じく一張羅を着たゴリラとマヨラーに挟まれた沖田くんが大人しく座っている。


さっそく茶菓子に手を伸ばす神楽の手をはたきおとしていると、「ンン"ッ」というわざとらしい咳払いが聞こえた。


「えー、本日はお日柄もよく！」

「曇りだけどナ」

「こら神楽ちゃん！」

「うっせーゾ新八。久々の出番だからって調子乗ってんじゃねーヨ」

「そ、そこまで言わなくてもいいだろォオ！？」



不機嫌な神楽がゴリラと新八をノックアウトするわ、マヨラーは茶にマヨネーズかけるのに夢中だわ、沖田くんはAしか見てねーわ、そのAは手こそ伸ばさないものの茶菓子をガン見してるわ。


なんて協調性のない連中だ。


一旦アイツの腹の虫を落ち着かせねェと。
いつもだったら「菓子に負けるなんて脈ないんじゃね？」とイジるところだが、可愛い娘を独り身にしない為にも一肌脱いでやろう。金はがっぽり貰うからな、総一郎くん。



「あー…取り敢えずさ、飯食わねェ？うちの女ども昨日の夜から何も食べてねーんだわ」

「あ？お前飯もロクに食わせてねェのか。逮捕だなコレ」

「テメーは逮捕したいだけだろうがァアアア！違うからね、コイツらが明日の為に腹空かせとくっつっただけだからね！！」

「はっはっは、Aさんもチャイナさんもそんなに今日の見合いを楽しみにしてたのかァ！」

「見合いなんかクソどーでもいいアル。はやくフォアグラ食わせろヨ」



…大丈夫か、この見合い。



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