HONEY・PIE

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ベッドには、Aがいないのをいいことに大の字で寝ているニュートの姿。
あんまり気持ちよさそうに寝ているから起こすのも忍びないけれど、後で目覚めた時間に発狂することになるのは彼だ。


Aは心を鬼にして安らかな顔をしているニュートに近づく。


そして、彼の綺麗な顔にそっとテディを乗せた。


途端にむぐ、と苦しそうな声をあげるニュートに笑いを堪えながらも観察し続ける。
重いだろう苦しいだろう！テディは寝入っているから脱力していつもよりも重いはずだ。


「ぅう"ん……」


それから暫くしてようやくニュートが動き出した。
なにやらむにゃむにゃ言いながらテディの背中に手を置く。恐らく自分が息苦しい原因を探ろうとしたのだろう。


もそもそとテディの背中を弄っていたかと思うと、彼の大きな両手が真っ直ぐテディの黒い体を持ち上げる。


まだ寝惚けているニュートの瞳が、抱き上げられてもなお眠り続けているテディを捉えたところで、Aは我慢が出来なくなって吹き出した。


ニュートの視線はゆっくりとテディから大笑いしている妻へ移る。


「…随分楽しそうだね、A」

『うん、楽しい…ふふ、君が居てくれたらいつでもね』



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