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「Aー！どこにいるんだい！？返事して！」
ニュートの声が鉄格子にぐわんぐわんと反響する。暗く冷たいここに、あの暖かな彼女がいるなんて。
そもそも殆どがこちらの勢力によって牢から救出されたはずで、その中にはAの顔は無かった。ならばどこか、人目につかず分かりにくい牢屋に彼女はいるはずだ。
そもそもグリンデルバルドの側近であった彼女の部屋が、このように粗末な牢屋であるはずがない。
そのことに気がついたニュートは、一応全ての牢屋を確認しつつも声を出すのは辞めた。
ただただニュートの革靴が床を叩く音が響く。
この階にもいない、この階にもいない。
そんなことを繰り返していると、やがて最上階に辿り着いた。そこは明らかに今までと形状が異なっていた。
1番大きな監獄がその存在感を発揮してその存在を隠すようだったが、ニュートは目敏く監獄の向かいの壁の石の１つが妙に出っぱっていることに気付く。迷わずそこを押し込んだ。
ダイアゴン横丁の入り口のように、みるみる石壁が消えていく。
そこに現れたのは真っ白な空間だった。
一面に広がる真っ白な壁に埋まる高級感溢れる真っ白なドア。一見何の変哲もないように思えるが、確実に保護魔法が掛かっている。
ここだ。
ニュートは直感的にそう思った。
「A、いるんだろ！？」
返事はない。
アロホモラ、アロホモラ！
扉が開く気配すらもない。
喉がカラカラになるまで続けたが、ドアはうんともすんとも言わなかった。
唾を飲み込んで喉を潤しながら、ニュートは自らのジャケットの胸ポケットを弄る。
「疲れてるのにごめん、ピケット。開けてくれるかい」
言葉に形容しがたい声で、ポケットから出てきたニュートの相棒のボウトラックルが鳴いた。
そっと鍵穴に近づければ、その長く鋭い指で早速解錠を始める。やがて、かしゃんと確かに音をたててロックが外れた。
「よくやったピケット。ありがとう」
無防備になったドアノブに傷だらけの手をかける。ひんやりと冷たいそれにどくんと心臓が波打った。
一度深呼吸をして心を落ち着かせるニュートを、ポケットに戻ったボウトラックルが心配そうに見つめている。
ニュートはぐっとドアノブを回し、その重たい扉を開いた。
「A…？」
そこに広がるこれまた白く、広い空間に異質な存在感を放つ鉄格子の中、彼女はいた。
『…ニュート』
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木菟(プロフ) - まいまいさん» ほんとですか…!!ほっとしました…もしよろしければ続編の方もご愛読下さると嬉しいです！ありがとうございました！ (2022年5月19日 22時) (
レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - ありがとうございます！すごく素敵で良かったですˊᵕˋ♡ (2022年5月15日 15時) (レス) id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - kikuchi51さん» kikuchi51様、コメント、ご愛読ありがとうございます！！勿体無いお言葉です…ありがとうございます……!!!アンケートを作成しましたので、是非ご投票お願い致します！ (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - まいまいさん» お待たせしましたー！ぐだぐだした終わり方で申し訳ない……リクエストありがとうございました！ (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
木菟(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございますー！ぐだぐだしたプロポーズが彼らしいかななんて……原作ではどうティナちゃんとくっつくのか楽しみです！ (2022年5月15日 14時) (レス) id: 2546c4f173 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木菟 | 作成日時：2022年4月23日 20時
