57日目~さん~ ページ24
「なんでアルか!!
お前らAに残って欲しくないって思っているアルか!?」
『新八くんまでどうして....』
「Aちゃん...僕らはまだAちゃんに言ってなかったことがある」
『言ってなかったこと...?』
「...お前は早く帰らなきゃ手遅れになるってこった」
「手遅れ...?
どういうことか説明するアル」
「Aちゃんが入院してた時、病院の先生から聞いたんだ」
「お前は...!
いつ死んでもおかしくない状態なんだよ……!!」
と苦しそうに言う銀さんを見て私は気づいた
『2人は...私の病気治して欲しいの...?』
「「当たり前だろ!!」」
『...そっか...』
と言って笑う私に「私も治して欲しいアルよー!!」と飛びついてくる神楽ちゃん
「だからよ、上手くは言えねえけど
病気が治ったらまた来れば良くね?」
『えー、そんな簡単に出来んのかなー?』
「神だったらいけるんじゃね」
あーあ、俺も来世神になりてえわ
何したら神になれんのかなー、とボヤいている銀さん
いつもの銀さんに戻って少し笑いが出る
『でも、まだもう少しここにいていいかな?
約束の3ヶ月まであともう少しあるし
3ヶ月経ったら帰ります本当に』
「じゃあ、Aが帰るまでにいっぱい遊ばなきゃいけないアルね!!」
『そうだね』
「Aちゃんが帰る前に料理教えてもらおうかな」
『で、お妙さんにも食べさせてあげてね』
「...必ず治してこいよ」
と言って頭をぐしゃぐしゃ撫でる銀さん
私はこの撫でてくれる銀さんの手が好き
大きな手に包まれた感じがして大好きなんだ
『うん、約束する』
まあ、でも今からお別れみたいな感じになっているけど実際まだ1ヶ月くらい猶予はあるわけですのでこの世界で楽しみたいと思います
*
「A、さっきはゴメンな」
夜寝る時になって銀さんにそう言われる
『え、何が?』
「いや、自己満足とか勝手に言っちまったし...」
銀さんは頭の後ろをポリポリとかく
あ、これ銀さんのくせだよね
恥ずかしい時とかよくするよね
あれ、これ私の勘違いかな?わかんね
『ううん、そんなことないよ
本当に銀さんの言う通りだったかもしれない
銀さんより私の方が、私のことを分かってなかった
私みんなのこと考えなかったもん
残された人の事なんて全く考えなかった』
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