呪いの子、拾いました【五条悟】

慣れ ページ6

あれから数日…




「…五条先生」





小さな歩幅でベッドに座る僕に近づくA




先日、上の人に「Aは僕が預かるから」なんて言ったおかげで


ただいま同居中です




……というか住まわせた、のほうが正解だな





「これ、なに？」



今あげたばかりの制服を着て、フードの部分をいじる彼




「あーそれ。こうして被るの」


首の方に手を回し、フードを頭に被せる




「わぁ！真っ暗になった！」





そっか。この子、一応昔の時代に生きていたもんね



ビニール袋も知らないから、渡されたすぐに頭を突っ込んだときは本当に焦った






でも、こうやってAを世話するの




先生というより、親目線になってしまうな





「……五条先生、どうしたの？」



「ん？特になんでもないよ」




「顔が真面目になってた」



「そお？カッコよかった？」



「うん！」





笑顔でいるAの頭を撫でていると、ズボンのポケットに入っているスマホが震えた




「すまほ、でしょ？それ」



「正解。Aは物覚えが早いねぇ〜」





ちょっとごめんね、と声を掛けてメールを確認する



「ぅわっ、眩しい…」



目を小さく開いてスマホを覗き込む彼




「………五条先生、任務行くの？」



メールの内容で直ぐに察するA




「そうだね。しかも、Aも連れて行っていいってさ！」



「やった！五条先生と一緒！」




……この子、『一緒』という言葉によく注目するな



疑問に思うことはまだ沢山あるが、少しずつ本人の口から聞いていこう





「任務の帰りは、Aと観光でもしようか」




「先生とずっと一緒じゃん！」



「嫌かい？」



「ううん、嬉しい！」





「そう。それは良かった」

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