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滉くんに海外へ移籍するって話をされてから数ヶ月後、滉くんが日本を旅立つ時が来た。本当は見送りに行く気はなかったんだけど、憲剛さんに連れ出された。
連れ出されたじゃない。ただの強制連行。拉致レベル。
2人で空港に行くと、既にフロンターレやベガルタの選手が沢山見送りに来ていた。
滉、海外でも頑張れよとか海外美女捕まえたら報告しろよとか激励、からかいの声が飛び交っていて、滉くん愛されてるなって感じたけど
絶対私が居るの場違いじゃ?なんて思いながら、その光景をぼんやり見ていると突然声をかけられた。
谷口「Aちゃんも滉の見送り?」
「あっ、谷口選手、、すいません。場違いなのは分かってるんですけど、憲剛さんに強制連行されて笑」
谷口「強制連行、笑でも滉も幸せものだね、」
「そうですね、こんなに沢山の選手が来てくれて、愛されてるんですね」
谷口「そうじゃ無いんだけどな笑」
そうじゃ無いんだけどなって苦笑いされた、、そうじゃ無いって何?どういうこと?と谷口さんの反応に困っていると、A、とまた別の人に声をかけられた。
「あっ、、田中さん、、こんにちは」
田中「Aも滉くんのお見送り?、えっ?実ったの?」
「それ谷口さんにも言われました笑、私は憲剛さんに拉致されて今ここに、笑、、って実ったって?」
田中「拉致って言い方笑、、自分の意思で来たわけじゃないの?」
「んー、、行かない方が良いかなって、本当は行きたかったんですけど、迷惑かなって思って、、だから見送りには来る気はなかったです、それより実ったってなんのことですか?」
田中「、、なんでもない。昨日からずっと滉くん、A来てくれないかなって俺らに言ってたよ笑今だってほら、Aの事探してるし滉くんの所行ってきな?」
「えっ、いや、でも、、選手の方と話してた方が良くないですか?」
なんて話してると滉くんと目がバッチリ合い、次の瞬間滉くんがAって大声で言うからその場にいた皆が振り向いて、恥ずかしくて谷口さんの背中に隠れた。
田中「早く行ってきなって、、滉くん呼んでるよ?なんでモジモジしてるの、、彰悟くん、連れてって貰えますか?」
突然身体が宙に浮いた感覚がしたと思えば谷口さんにお姫様抱っこをされていて、降りようと暴れると、肩に担ぐよなんて言われたから大人しく首に手を回した。
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作者名:結衣 | 作成日時:2023年1月16日 16時