怪異になった 拾漆 ページ17
*
縛られている。
これは、立ち去るべき。
扉を閉めようとすると、
「ちちち、一寸待って!怪異でもいいから!一寸助けて!」
「ん?蒼井。何か言ったかい?」
「ヒェッ」
…敦は変な人には着いて行くなと言っていた。
けど、助けてと手を差し伸べられたら、
助けないといけない。
「…分かった。」
懐から短刀を取り出し、構え、数珠を切る。
グェと聞こえたが、まァいいか。
「イテテ」
「君、此処の怪異じゃ無いね。何処から来たの?まぁ、関係ない事か、祓うんだし。」
少し大きい刀を構えてくる。
相手が来るなら、私も。
「……………無意味な殺しはしない。」
私はそう言い放ち、刀を鞘に収める。
「無駄な殺し?ふふ、怪異がそんな事言うなんてね。」
違う。私は、私は!
「怪異の時点で、人を救うなんて無理な話なんだよ。」
違う違う!
「違う!私は!!」
「ほら、君の本性も、結局其れなんだ。」
違う。私は、人を救いたいのに。
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おぼろづきあやめのサブみたいな奴 - アリてる.冷花さん» あ、有難うございます!頑張ります! (2020年11月8日 20時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
アリてる.冷花(プロフ) - 初コメ失礼します。とても素敵な作品で淒く面白いです!文ストと花子くんのクロスオーバーって所も良いです!更新頑張って下さい! (2020年11月8日 20時) (レス) id: f0bd3b518c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おぼろづきあやめ | 作成日時:2020年11月8日 11時