【銀魂】先生に、あげる。【坂田銀八】 (ページ5)

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謎の白衣男ページ5

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ピピピピッピピピピッ

私の部屋に、無機質な音が響き渡る。鬱陶しいそれを手で探り、止める。

『…ねむ』

出たくない布団から重い体を引きずり出し、制服に着替える。ーーそんな時、階段を駆け上がる足音が聞こえた。母だ。

「A、起きたー？」

『うん』

母は制服姿の私を見て、あら、と呟いた。バス通学になったことで起きる時間が早くなったのだ。…迷惑な話だ。

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私がバス停に着いた頃には、もうすでに数人の列ができている。そして後方から走ってくるバス。

(ナイスタイミング)

列が動き出したので、私も流れるように前の人について行く。ーーと

「げっ、もう来てんじゃねーか」

列を追いかけるように、一人の男が走って来た。…何故白衣？と言う疑問も虚しくバスのエンジン音によりかき消されてしまった。

「あー…間に合った」

『……』

昔、学校で時間に余裕を持って生活しましょう、って教えられなかったのだろうか。白衣男は、私の前の席にドサリと腰を下ろした。

(勉強しよう)

私は鞄から国語の教科書を取り出し、テスト範囲のところを読み返す。

「ん、姉ちゃん勉強？」

ーーー最悪だ。
白衣男が振り返り、私の教科書を覗き込みながらそう発してきたのだ。

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