【銀魂】先生に、あげる。【坂田銀八】 (ページ15)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:9,953 hit

大見世よろしく、的な？ページ15

.

先生から答案用紙を受け取り、クラス中の視線を集めながら席につく。と、さっそく彩夏が興奮気味で言う。

「ほら、私の言った通りッ」

『あー…うん、そうだね』

私は渋い顔で答案用紙を見つめながら、そう返した。…半ば適当だったけど。

ーーだってしょうがない。初めてだったんだ、100点なんて。別に苦手ではないが得意ではなかった国語で100点を取れるなんて……

「次、佐藤ー」

「はぁ～い…」

答案用紙と睨めっこをしていた私の前の彩夏が先生に呼ばれ、あからさまに嫌な顔をしている。…国語苦手だもんね、彩夏は。

「……。」

先生から渡された答案用紙をグシャリと歪ませ、魂が抜けたような顔で戻ってくる彩夏。

『、、どうだったの？』

「か…過去最低点だよ…、21点とか、」

正気をなくし、フラフラと席につく彩夏の答案用紙には確かに21点と記載されている。…でも私は知っている。

「ま、次で挽回すりゃ大丈夫」

『……』

ほら、ね。彩夏は気持ちの切り替えがめっちゃ早いのだ。今が楽しければ良いじゃん？的は思考なのだろう、彼女は。

「次のテストはAより良い点取るぞー!!」

『宣戦布告？』

「そんな感じかなー？」

ーー彩夏、今彩夏が言ってる言は、吉原の切見世が大見世よろしく、と言っているようなもんだよ、本当。…宣戦布告どころの話ではない。

『じゃあ、補習から頑張ってね』

「ゔッ…」

あ、また魂が抜けかけてる…。

.