検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:30,919 hit

ページ10

公安刑事を追って外に飛び出したコナン。扉が閉まり、静寂が事務所内を包んだ。

誰しも、彼は犯罪などしないと分かっていた。

場違いな笑みを浮かべた彼女を除いては。

「あーあ、毛利探偵逮捕されちゃった。」

彼女の身体中に巻かれた包帯を睨み付け、園子が口を開く。

「蘭、あんた何でこの女呼んだわけ?」

彼女は列車で初めて会い、始終笑顔のAを警戒している。当たり前の話だ。

「ああ、ごめんね!いつも笑ってたら表情筋が、ね。でも、毛利探偵は有罪なんかじゃないだろうね。

噂によれば、あのおじさんは眠りのなんちゃらモード意外はほんとにヒゲオヤジって感じらしいし?」

彼女の言葉に、ぽかんとする園子。わざとか否か、彼女の話を聞くと皆が毒気を抜かれてしまう。

Aはじゃあね、と言いながら扉をあけた。

「ま、あたしもできることはやるから。」



――その夜。

『どうして?なんでお父さんの弁護をしてくれないの?』

『まさかおじさまが本当に爆破したと思ってるんですか?』

シュルシュルと服に腕を通す音が響く。薄暗い部屋の中、イヤホンから聞こえる声に耳を済ます。

ポケットに端末を突っ込み、部屋を出て隣の部屋に入った。

「この部屋は貴方には似合わないね、首領?」

栗毛色の髪を揺らし、部屋を見渡す。真っ赤で上品な膝上ワンピースがふわりと舞った。

「君の服はとても似合っているよ。」

普通の家庭のような明るい部屋に、真っ黒な立場の人間が座っている。

Aはにやりと口角を上げた。

「助かったよ。まるで服が血塗れになるのが分かっていたみたい。」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
476人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

9Sに殺されたいロリコン - 腕を冷やせば蚊に刺された程度にしか感じない。 (2019年9月1日 14時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2018年9月15日 0時) (レス) id: 74107eb362 (このIDを非表示/違反報告)
愛子*ビー玉(プロフ) - 美夜乃さん» そこまで言ってくださり、嬉しい限りです!少しずつになりますが、更新頑張って行きます。コメントありがとうございました! (2018年6月28日 16時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
美夜乃 - 待って栗夢ちゃんめっちゃ可愛い好みどストライクすぎる(真顔)めちゃくちゃ面白かったです!栗夢ちゃんの可愛さがもう…更新頑張ってください応援してます! (2018年6月28日 16時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - 雪見だいふくさん» コメントありがとうございます!注射嫌いですよね(笑)げんなりしすぎて看護師さんに笑われましたから……意見ありがとうございます。これからも頑張ります! (2018年5月16日 16時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:愛子*ビー玉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayamek05102/  
作成日時:2018年5月1日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。