甘いお菓子と米花町〜二幕〜【文スト×コナン】

２章　疑と甘味 ページ7

毛利探偵事務所にて。

「埋立地の国際会議場！？そんなトコ言ったことねえよ！」

取り調べに来た刑事たちに、反論する男。

「でも、現場から毛利さんの指紋が出てるんです。」

「んな訳ねーだろ！」

そう、警察の会議中に事故で処理されそうになったところで小五郎の指紋が出たと報告があり、一気に事件に発展したのだ。

「お父さん、また酔っ払って勝手に入り込んだとかじゃないの？」

出入口でコナンと一緒に立っていた蘭が言うと、

「だーかーらー！んなトコ行ってねーっつの！なんかの間違いだ。調べたってなんも出やしねーって！」

小五郎が憎らしげに公安刑事をにらみつけた。

佐藤はまあまあ、と宥める。

コナンは風見をちらりと見た。顔に小さな傷をいくつも作り、鼻に絆創膏を貼っている。

そういえば、Aも傷だらけだったが、一体国際会議場で何をしていたのだろうか。コナンはAに疑問を感じながらも、風見に視線を戻した。


　一方、Aは毛利探偵事務所の前で聞耳を立てていた。事件について情報が無いかコナンに聞きに行こうとすると、刑事たちが入っていくのが見えたからだ。

爆発を起こした奴をどう料理してやろうか考える。

「昔の太宰さんみたいだな。」

一人、包帯を見ながら呟く。その時、扉の向こうから走ってくる小さな足音がした。

Aは慌てて階段を降り、息をひそめて再び聞耳をたてる。

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