冬空の星3★ 【イナズマイレブン】 (ページ43)

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筆休め②「1周年記念日」【番外編】ページ43

更新までしばらくかかるので番外編書きました…！
(本編とは全く関係ありません！)
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「え… 遅くなるの？」

「ごめんね、緊急会議を開くことになってしまって」

「……」

「なるべく早く帰れるようにするから、本当にごめんね」

わたしは一方的に電話を切ってしまった。

今日は結婚してから1周年になる。
なのに遅くなるなんて。せっかく頑張ってビーフストロガノフだって作ったのに。

こうなったらやけ食いだ。
作った料理をフォークの持ち方なんて気を使わないでがっつく。
大好きなハンバーグなのに、美味しくない。
悲しい。こんな日になるはずじゃなかった。

早く帰るっていってたのに8時を回っても帰ってこない。
本当なら6時半には家についていたのに。
社長になったし、仕方ないのかもしれないけど…
諦めて寝るには早いけどベッドに入ろうとした。
その時、玄関の鍵が開く音がした。わたしは思わずため息をついてしまった。
特別な日なのに、こんなに帰り遅くなって…

「ただいま」

「…おかえり」

わたしはそっぽを向いたまま返事をしてしまった。
こんなつもりじゃなかった。
嬉しいはずなのに素っ気ない態度をとってしまう。

「帰り、遅くなってごめんね」

そう言って持っていた箱をテーブルに置いた。
その音の方を見ると、わたしがずっと憧れてたケーキ屋さんのホールショートケーキ。
毎日午後6時から販売される、2時間並んでも買えるかわからない、特別なケーキ…
しかも今日はクリスマスだからもっと混んでいたはず…
もしかしてヒロト、これを買うために…？

「Aが喜ぶ顔が見たくて…遅くなってほんとうにごめんね。それとこれも」

そういって陰から取り出したのは9輪の赤いバラの花束。
バラも、わたしが好きな花…そして赤は1番大好きな色…

「驚かせようと思ってたんだ。なのに逆にAを傷つけるようなことになってしまった。本当に、ごめん」

「ううん…わたしこそ何も知らずに無言で電話切ったりしてごめんなさい… 嬉しい…ありがとう…」

ヒロトがテーブルを見回す。わたしがやけ食いしたあとだ。

「…冷めちゃったし、わたしがやけ食いしちゃった」

「ううん、大丈夫だよ。さて、1周年記念パーティ、始めようか」

「…うん！」

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赤いバラ9本の花言葉: いつも一緒にいてください

ベタなお話ですみません…！