冬空の星3★ 【イナズマイレブン】 (ページ39)

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Episode.72【★★】ページ39

パーティが始まった。
壁山くんったら、始まるなりお皿にたくさんお料理持っちゃって。

どのお料理も美しく盛り付けられていた。
わたしたちみたいな中学生にはまだ早い…って思うくらい。
ビュッフェ形式だから、好きなものたくさん食べられるね。
でもお上品に、少しずつよそわなきゃ…

「そういえば円堂くん、まだ来てないですね」

「あーっ、もしかして、まだ練習してるとか？」

「円堂くんなら、やりかねないわね…」

「じゃあ、わたしが呼んでくるよ」

秋ちゃんがそう言って会場を出ていった。
その格好で走るのは危ないから、気を付けてね…

＊＊＊

自分のお皿をもってテーブルを回る。
お目当てはそう、もちろん…！
…でも見つからない、広すぎるよー。

「Aちゃん、ハンバーグならこっちにあるよ」

「本当！？」

ヒロトくんが呼んでくれたところには、いろいろなハンバーグが…！

「Aちゃんハンバーグ好きだったよね」

「うん…！覚えててくれたんだ…」

「Aちゃんの嬉しそうな顔が見られてよかったよ。じゃあ、野菜も忘れずに食べてね」

ヒロトくんはそう言って野菜とハンバーグがバランスよく盛り合わさった皿をわたしに渡すと、
わたしのお皿と交換してどこかへ行ってしまった。
野菜も食べてって…おかあさんかな？

ハンバーグはほっぺたが落ちそうなくらい美味しい。

「お気に召していただけましたか？」

誰かな？ナイツオブクイーンのメンバーかな？

「はい！とっても！本日はこのような会にご招待していただけて光栄です…！」

慣れない敬語は使うもんじゃないなぁ…
お呼びしていただけての方がよかったかな…

「喜んでもらえてなによりです。まだ料理はあるので楽しんでいってくださいね」

「はい！ありがとうございます！」

他のテーブルにはマカロンタワーがあった。
マカロンって、かわいいよね。
名前もかわいいし、ちっちゃくてまるいし。
何よりカラフルなのがとにかくかわいい。
わたしはそのうちの、白いバニラ味のマカロンを一粒食べた。
甘く広がるバニラの香り…美味しい。

＊＊＊

「遅れてすみません！」

聞きなれた声。
円堂くんが秋ちゃんをおぶって現れた。
靴のストラップが取れたんだろうな…
いや円堂くんはその格好かい。

「彼に着替えを」

エドガーが執事みたいな人に指示を出した。
円堂くんも、かっこよくなるかな？