冬空の星3★ 【イナズマイレブン】 (ページ24)

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Episode.57【★★】ページ24

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Aちゃん、最近緑川の心配ばかり。
きっとオレの方が、Aちゃんのことを考えてるのに。
これが、嫉妬っていうのかな。
オレのことも気にかけてほしい。
風邪引いてみようかな…なんて。
今このときに体調崩したらみんなに迷惑だよな。

ぼんやり星空を眺める。
Aちゃんと、何度か眺めたなぁ。
さて、決勝のために頑張らなくちゃな。

＊＊＊

ネオジャパンとの戦いの中で、みんなパワーアップしている。
でも久遠監督は、みんなにこれでは決勝で勝ち進むことはできないって言い放った。
円堂くんもあんなにパワーアップしてたのに、まだ足りないんだ…

冬花ちゃん…ずっと円堂くんをみてる。心配だよね。
リカちゃんがなんか企んでる。
恋する女の子はええなぁ。って。恋じゃないと思うけど。

「Aは好きな人とかいないんか？」

「うーん…」

今はよくわからない。
吹雪くんが好きなはず…
でもヒロトくんもわたしにとって大切…

吹雪くんには1度フラレてるし…
ヒロトくんで、吹雪くんのこと、忘れてみるのもありかなぁ…
…最低だな、わたし。

そんな風なことをリカちゃんに話した。

「そうなんか…なんか複雑やな…」

「うん…」

「なんというか、その方法もありかもな。辛いことは忘れた方がええで」

「そうだよね、リカちゃん、ありがとう」

＊＊＊

「A、最近どう？吹雪くんとは」

「それがね、フラれたあとに励ましてくれてる子がいてね」

梓とうららからメッセージが来てた。

「えー、もしかして心揺らいでるの？」

「うーん… 吹雪くんのことを忘れちゃおうかなって思ってる」

「そうなんだ… まぁ、いいんじゃない？」

「うん。辛いままでいるよりはましだと思うよ」

梓もうららもそう言ってくれてる。
うん、やっと決心ついた。

ごめんね、吹雪くん。
吹雪くんよりもさらに、ヒロトくん…

＊＊＊

「ヒロトくん、今いいかな」

「Aちゃん？急にどうしたの？」

「お話ししたいことがあって」

＊＊＊

「吹雪くんを諦めたこと、伝えておきたかったんだ。わたしね、頑張れそうにない気がしてきた」

「Aちゃんは、それでいいの？」

「…ほんとはよくないよ」

そう。よくない。でも、辛い。

「…そっか」

「ヒロトくん、応援してくれてたのにごめんね」

ごめんね。そんな顔させるつもりはなかったの。

「でも、それと同時に…」

「うん？」

「…ううん、なんでもない。急にごめんね」