妖もどきと女子高生【恋愛】 (ページ22)

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十八秒＊女子高生、危機ページ22

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闇に包まれたまんま、傍で言い争う声が聞こえる

＿＿＿A様の案内は、私共が申し出た事でございます！

私はなんで目の前がまったくなのかを考える。

‥‥えーと、鬼に襲われて、退治しないと帰れませんー！！って言われたから、昼間みたいに適当になんかやって、そこで意識が遠退いた

ん？じゃあ真っ暗なのは、目隠しなんてマニアックな物をされているからじゃなくて、私がただ単に目を瞑っているからで‥‥

＿＿＿関係ないって言ったよね？俺はこの蟻以下の脳味噌の分際が気にくわないんだよ。それはもう心の底から

なら、とっとと開眼せねば！！

パチッ

『ひややややあぁ！！』

「あぁ、煩いのが起きた」

目を開けるなり視界に飛び込んできた嫌な光に、思わず大絶叫したよ！

「煩いから、始末する前にその口を縫い付けてしまおうか」

頭上からたのしげな声がする

嫌な光の正体は刀な訳で、それを持っているのは骨ばった男らしい手で。

そのまま視線を辿っていけば

「俺は優しいからね。一瞬でキミを逝かせてあげる」

黒髪の妖艶な美丈夫が艶やかに口角をあげていた

‥‥コイツのこと忘れてたぁぁぁぁあ！！

起きるなりなんて嫌なサプライズだよコレ！？

こんなプレイ求めてねぇぇえ！

視界の傍らには、慌てた様な顔をした安寿と厨子王が見えた

「これから斬られるっていうのに、余所見？
いい度胸をしているね」

『いやいやいや！？斬られる気なんて毛頭ありませんから！？毛ほどもありませんから！』

「それを決めるのは、キミじゃないよ」

チャキッ

切っ先が首に突き付けられる

ツーッと赤い血が一筋したたった

「コレが時廻りの仕事を全うした？
ふざけないでもらいたいね
はらった妖怪の邪気を被ったまま帰ってくるなんてどんな神経をしているわけ」

『‥‥え？』

首に走るチリチリとした痛みに顔をしかめていると、耳に飛び込んできた言葉に思考が覚醒する

恐る恐る懐中時計に手をのばし、触れた瞬間

『！？』

自分の体に、色濃い霧がまとわりついているのに気が付いた

これは、さっきの鬼の‥‥瘴気？

「浄化も一人前でないくせに、笑わせないでくれる？
キミは癪で癪でたまらないから、特別に俺の刀で逝かせてあげる
本当はキミなんかの為に刀を抜くのももったいないのだけれど」

ぐっと刀が押されて‥‥あれ、これ刺さってね？

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