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三十二話 ページ35

『あの、さっき空条君の後ろにいたのって守護霊ですか?』

「...見えるのか。」

『はい。』


承太郎は考えた。
Aがスタンドを見ることができるのは、妖祓いだからか。
はたまたスタンド使いだからか。

だがAはスタンドを知らない。

承太郎はひとまずAにスタンドについて教えることにした。


「これはスタンドだ。《幽波紋》と書く。」

『スタンド...ですか。』

「ああ。簡単にいえば超能力に像がついたような感じだな。」


目に見える超能力、とでも言うべきか。
その言葉にAは納得する。
だが、一つだけ腑に落ちないことがあった。


『...ですが、あの女は貴方のそのスタンドのことを《強い魂》と言っていました。そもそもあの女は魂を喰らう悪霊。もしかして、そのスタンドというのは本体と繋がりがあったりしますか?』

「...ああ。スタンドが傷つけば本体も傷つく。スタンド使いの精神によって成長したりもするらしい。」

『そうなんですか...。』


ということは...。
Aの頭の中に一つの考えが生まれる。

それはAにとって、少々面倒な仮説だった。


『...その、スタンドっていうのは、生命エネルギーが造り出しているのでしょうか。』

「...?」

『だとしたら、少々不味いです。』

「何がだ。」


承太郎は眉をひそめてAに問う。
承太郎は気付かなかったが、俯いたAの頬には、女と対峙した時にさえ流れていなかった汗が伝っている。


『もしあっていたのなら...
スタンドは奴らの、妖や悪霊たちの絶好の獲物です。
あの女が空条君のスタンドを狙ったのは魂を喰らうため。
でも空条君は女に触れることができなかった。』


Aが顔を上げる。
その目には焦りが見られた。


『つまり、スタンド使いは見えない敵に狙われるということです。しかも、防御することは不可能に近い。』

「!!」

『これって相当...』

「...不味いな。」


ですよね、無理矢理笑みを浮かべる。
Aの頬を伝っていた汗がアスファルトに落ち染みを作った。

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不登校の自殺志願者 - 次への扉 ページ50のとこで、「この優しい口調はっ!?まさかっ!?」ってなりました!!何て言うか、物語の進め方がすごいんですよね!すごく面白いです! (2019年3月10日 13時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 雷獄丸さん» そうですか!そう言っていただけるとこちらとしても書きやすいです!!コメントありがとうございます! (2017年8月27日 20時) (レス) id: 8c44b8d3b9 (このIDを非表示/違反報告)
雷獄丸(プロフ) - 夏目友人帳くらいわかるよぉ!wもぉwこれからの頑張ってくださいねぇ!w (2017年8月14日 11時) (レス) id: bbb567e10b (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 黒蛇さん» コメントありがとうございます!雑鬼はわたしも大好きなのでどんどん絡ませていきます!可愛さが伝わって良かったです! (2017年8月11日 17時) (レス) id: 51648f87ce (このIDを非表示/違反報告)
黒蛇(プロフ) - 雑鬼が可愛すぎてやばいです!雑鬼との絡みをもっとお願いします! (2017年8月10日 20時) (レス) id: cc9de3dd63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魏杏妖遊 | 作成日時:2017年2月26日 20時

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