十話 ページ12
《俺たちに破魔飛ばすなよ。》
雑鬼たちの言葉に、無言で頷く。
同じ過ちは繰り返さない。
空条君のことはとりあえず視界から消す。
意識を護符だけに集中させよう。
書く用意は整った。
私は正座をして目を閉じる。
精神統一、というやつだ。
心が落ち着いてきた。
ゆっくり目を開ける。
小筆を手に取りさらさらと書く。
気を流し込むようにしながら集中して筆を進める。
.
.
.
.
.
.
書けた。
はやいとかなんとか言ってはいけない。
書けたのだ。
吸い取り紙がないので自然に乾くのをまつ。
さて、この護符がどのくらいもつのやら。
なにせ市販の墨や半紙でつくったのだ。
霊力が弱くてもおかしくない。
窓の外を見るともう既に空は暗くなっていた。
そういえばこの辺りのことしらないな。
はじめて来たから道をまったく知らない。
どうやって帰ろうか...。
「終わったのか。」
『うわぁっ!!』
驚いた。
久しぶりに大きな声を出した。
「...何もそんなにビビることねえだろ。」
『...ごめんなさい。』
「まあ、それだけ集中してたってことか。途中で俺の母親が来たが気づかなかったみてえだしな。」
『え、そうだったんですか?』
ま、まったく気が付かなかった...。
125人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
不登校の自殺志願者 - 次への扉 ページ50のとこで、「この優しい口調はっ!?まさかっ!?」ってなりました!!何て言うか、物語の進め方がすごいんですよね!すごく面白いです! (2019年3月10日 13時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 雷獄丸さん» そうですか!そう言っていただけるとこちらとしても書きやすいです!!コメントありがとうございます! (2017年8月27日 20時) (レス) id: 8c44b8d3b9 (このIDを非表示/違反報告)
雷獄丸(プロフ) - 夏目友人帳くらいわかるよぉ!wもぉwこれからの頑張ってくださいねぇ!w (2017年8月14日 11時) (レス) id: bbb567e10b (このIDを非表示/違反報告)
魏杏妖遊(プロフ) - 黒蛇さん» コメントありがとうございます!雑鬼はわたしも大好きなのでどんどん絡ませていきます!可愛さが伝わって良かったです! (2017年8月11日 17時) (レス) id: 51648f87ce (このIDを非表示/違反報告)
黒蛇(プロフ) - 雑鬼が可愛すぎてやばいです!雑鬼との絡みをもっとお願いします! (2017年8月10日 20時) (レス) id: cc9de3dd63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:魏杏妖遊 | 作成日時:2017年2月26日 20時