検索窓
今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:56,913 hit

第百二十七訓 兎は月夜に高く跳ぶ ページ34






「今回の冒険も中々楽しかったね」

「何言ってんだ、このすっとこどっこい。操縦のきかねェ船に乗り込むなんざ、バカのする事だろうが。こっちはキ○タマ縮むかと思ったぜ」

「何言ってんだよ、阿伏兎。俺はバカの中でも とびきりのバカだろ」





























刹那、一羽の兎が高く跳んだ。







目前に迫っていた解放軍共が地に伏せる。








はためくマント。







砂煙の中から現れたのは、不敵に笑うオレンジ頭。






























「‥‥お前」

「借りを返しにきたよ。地球のバカ兄貴」






















































夜の街を黒衣の集団――――第七師団が駆け抜ける。







屋根を、看板を足場に、夜兎の血で感じとった 異質な気配を目指して。







ふと、視界に入ったのは空に浮かぶ月。








不気味なほど真っ赤に染まった球体が、かつて拳を交え 求めてやまない あの女を彷彿させた。

































「楽しみだなぁ」































身体の中に巡る血が、熱く滾り、本能として俺に伝えている。







駆け抜けた先に、あの女が待っている と。







クスクスと笑う俺に気付いた阿伏兎が 訝しげな目を向けている。































「ねえ阿伏兎。地球の女って、プロポーズされる時 なんて言われたら喜ぶんだろう」
































反応が返ってこない阿伏兎に視線をやると、目を点にさせ、呆然としていた。




























いやだなあ、これだからオジさんはアテにならないや

























目線を前に戻し、より一層 高く跳ぶ。







後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた気がしたけど、どうだっていいや。
































「待っててね、紅い目のお姉さん」
































緩む、口元。










その囁きは、闇に溶けた。

第百二十八訓 宇宙のナンパ師 改め 宇宙の求婚者→←第百二十六訓 明日を望む少女の瞳には



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
61人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

椿(プロフ) - 朱寧さん» めちゃくちゃ嬉しいコメントありがとうございます(´;ω;`)この先シリアスが続きますが、どうぞ温かく見守ってやってください(ペコリ) まだまだ暑くなりますので、朱寧さんも熱中症等にお気を付けください! (2018年7月31日 0時) (レス) id: 29cb1b4279 (このIDを非表示/違反報告)
朱寧(プロフ) - 本当に面白いお話で、もう続きがすごく気になります!!何と言うか、少し切ないからこそ素敵なお話なんだなあ、と感じました。原作に寄り添っている感じがして、読んでいて幸せでした。長文失礼しました、お体気をつけて頑張って下さい! (2018年7月30日 23時) (レス) id: 28fe66ac14 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - まっちゃあいすさん» ありがとうございます!全力でガンバリマス(`・ω・´)ゞ (2018年7月17日 22時) (レス) id: 29cb1b4279 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃあいす(プロフ) - 続編おめでとうございます!これから先の展開にワクワクです。更新頑張ってください!!! (2018年7月17日 14時) (レス) id: c64bf4929c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:椿 | 作成日時:2018年7月16日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。