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蜘蛛 side
jra「初めまして」
この国は子供まで戦争に巻き込む気なのか
新しく隊に来たのはあの二人の娘、ジュリアだった
ジュリアの顔を見た時に隊員全員と約束をした
我らがリーダー達の娘を絶対に国に殺させてはいけない
そこからジュリアに対する教育が始まった
「泣くな！立て、もう一度」
「自分の身を守れなくてどうする!!」
「癖をつけるな!!」
「また腕が下がっている!!もう100回追加しないと分からないか!!」
どんなに厳しい訓練だろうとジュリアはついてきていた。泣きわめく時もあったが次の日には目に炎を宿して来るのだ。俺たちもジュリアが泣きわめく度に厳しく叱責し、時には突き放す事もあった。
だが、ジュリアは常に俺たちを尊敬し、家族として受け入れてくれた。その姿は両親にそっくりだった。また1人また1人と家族が減っていく事に涙を流す彼女はあまりにも幼かった。
ヤマトにも息子が生まれ、ジュリアが一人前に育った。ヤマトがふとジュリアに話しかけた。
ヤマト「ジュリア、逃げてもいいんだ。両親の事も俺たちの事も忘れて」
jra「嫌だ。家族が傷ついているに自分だけが幸せになるなんて出来ない。絶対に忘れない」
確固たる意思がジュリアには見えていた。祖国を追われた俺たちを家族と慕い、慈しんだ彼女は立派に育った。軍部に潜り込み、独自の組織を作り上げて。
ヤマト「いってくる。もし、ハヤテに何か会ったらよろしくな」
「いいか。腕が鈍るから絶対にコレとコレとコレはしておけよ」
jra「分かった」
あれがヤマトも俺も最後の日。ヤマトは戦死し、俺は世界から居ない人間になった
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