シスコン野郎を落とすのなんて無理じゃね？ (ページ17)

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今日はAさんと水族館デートだ。正直緊張してドミニクさんに今日のコーデを見てもらった。

緊張しすぎて予定より1時間早く着いたのは本当に恥ずかしい。

1分1秒が過ぎるのがこんなに遅いなんて思っていなかった。

ああ僕は本当にAさんのことが好きになってしまったのか。

敵の妹を好きになるなんて本末転倒じゃないか、なんて自嘲気味に笑ったけれど、あのもじゃもじゃ野郎に奪われたと考えるだけで粛清の時と同じような感情が湧く。
でも、この前Aさんが僕の胸ポケットに手紙を入れてくれたのは、思い出すだけでにやけてしまう。

そうこう考えてるうちにAさんが到着した。

Aさんを見た時俺は一瞬時が止まったかのように感じた。

そのせいで冷静な判断ができなくなったのか、俺はAさんに馬鹿な提案をしてしまったが、すんなりと引き受けてくれた。正直ホッとした。

とりあえず館内を回ろうと思ったけど、休日なこともあり混雑している。

「Aさん、混雑してるし、暗いので手繋ぎませんか？」

「ははっ、ユーリ君敬語使ってるよ、でもいいよ繋いであげる！ペナルティだから離さないでね、迷子になっちゃうから」

Aさんは楽しそうに笑って僕の手を繋いだ。

正直ここから1時間くらい回ったけどAさんの楽しそうな横顔しか記憶に残ってない。

「ねぇ、ユーリ君お昼食べたらイルカショー行かない？時間ちょうど良さそう」

「いいね、じゃあレストランに向かおうか」

レストランに向かう道中Aさんはさっき見たクラゲのかわいさについて熱弁していた

「ユーリ君忙しい中の休日なのにありがとう、久しぶりに水族館来たけど楽しいね」

「そうだね、だけどAさんの知識すごいね、すごく勉強になったよ。今度仕事で話そうかな」

楽しいランチタイムはすぐに終わった。会計は俺が払おうとしたけど、お礼だからといってAが払ってくれた。

イルカショーが終わって、見たいところ全て見終わったので俺らはおみやげコーナーにいた。正直お土産あげる人といえば姉さんくらいだけど、この前ロッティ達と水族館行ったって言ってたからいらないどろうなぁ、、

ふと目に入ったのはイルカのネックレスだった。すごい綺麗で美しかったので俺は買ってしまった。