Destiny… 【F.t】 (ページ29)

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目を覚ますとAは既に起きていて、俺に抱き着いて「可愛…」なんて誰に向けて言ってるのかなと気になり、

藤ヶ谷「誰が？」

なんて聞くと、まだ俺が寝てると思ったのか驚いたような顔してこっちを見てきた。
昨日の夜の格好のまま寝たからお互い服なんて着ていなくて、俺はAに抱き着かれてるからまだ平気だけど心配で布団を掛け直した。

掛け直したどこでAが更に抱き着いてくるもんだから胸も当たるわけで。

藤ヶ谷「なぁ」

A「どうしたの？」

藤ヶ谷「どうしたの？じゃなくて」

わかんねぇかな…。頭に？？マークを浮かべたような顔をして見てくる。

藤ヶ谷「ん」

A「あ…」

Aの手を取って導い先は下着越しの俺自身。そりゃ朝からこんな格好で抱き合ってたらそうなるわ、男なら。

A「私、朝ごはん作ってくる…」

慌てて起き上がって服を取るAの腰に手を廻し再びこちらへ引き寄せる。

藤ヶ谷「俺朝ごはんならAでいいよ」

A「ダメだよ、たいちゃんだって今日仕事だし体もたないよ」

藤ヶ谷「Aだけで頑張れるんですけど」

A「私がもたない！落ち着いたらで良いからちゃんと服着てご飯食べよ」

なんて言い残し、服を着てキッチンへ行ってしまった。