Destiny… 【F.t】 (ページ28)

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翌朝、目を覚まし時計を見ると時刻はまだ6時半。私の頭の下に置かれてるたいちゃんの腕は寝る前と変わらず、ずっと腕枕をしてくれてたみたい。もう一度寝るにしても中途半端だし、7時には起きて朝ご飯を作らないといけないから、たいちゃんの腕から頭を離し少し下にずれて背中へ腕を廻し抱き着いた。

藤ヶ谷「ん～…」

私が抱き着いた事で声を出したけど、起きる気配はなく私に廻されていた腕に少し力が入った気がした。

私のちょっと上で、小さく寝息を立てながら眠るたいちゃんの寝顔を見る。いつ見ても顔は整っていて特に鼻なんか、整形してるんじゃないかってくらいスッとしていて、目元も睫毛がちょっと上向きでいつまでも見ていられると思う。

A「可愛…」

そう独り言のように小さく呟くと急に上から、

藤ヶ谷「誰が？」

なんて聞こえてきてたいちゃんをの顔を見ると、私をジッと見ていた。

A「いつから起きてたの？」

藤ヶ谷「今さっき。可愛いって言ったところくらいから」

A「もう、起きてるなら言ってよ」

藤ヶ谷「Aがどんな行動するのか気になって」

そんな事を言われたら、何もしなくて良かったなって思う。別に何かしようと思ったわけではないけど、もしここで私からキスなんかしたりしてたらきっとたいちゃんは朝でも関係なく抱いてくるから。朝から抱かれるのも今まで無かったわけじゃないし嫌なわけでもないけど、たいちゃん仕事がある日だとどうしても私が気にしちゃうから。

藤ヶ谷「寒くない？」

そう言って私に布団を掛けてくれるとこもほんとに好き。