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A「たいちゃん、お待たせ！ごめん、待った？」
俺の姿を確認すると小走りでこちらに向かってくる。
藤ヶ谷「お疲れ。んーん、全然。俺も北山達とちょっと話してて逆に俺が待たせてると思ったから」
A「たいちゃんもお疲れ様です。そうだったんだ」
藤ヶ谷「うん、帰ろ」
そう言って俺に微笑みかけるAに俺も笑顔で手を差し出した。
A「お腹空いたねー、何食べたい？」
藤ヶ谷「Aの作ったご飯なら何でもいいー」
A「またそんな事言って笑 何でもいいが1番困る」
藤ヶ谷「だって、ほんとに美味いもんAのご飯」
A「大したもの作れないけどね」
なんて言いながらも嬉しそうに笑うその顔も好き。実はと言うと、Aの方が俺より2つ上で北山と同い年。歳上って言っても、さっきの笑顔とかはほんとに子供っぽくて幼いって言うか、北山も二階堂も言ってたように可愛い系。しっかりしてる部分もあるけど、抜けてるとこもあるからなんだかんだ放って置けない。
藤ヶ谷「あ、生姜焼きがいい」
A「生姜焼き？全然良いけど、どうしたの急に笑」
藤ヶ谷「いやなんか、肉食べたくなった笑」
A「たいちゃんのそういうとこも好きだよ私」
藤ヶ谷「え？」
A「自分に正直なとこ」
急に好きとか言い出すから何かと思えば…
藤ヶ谷「俺も好きだよ」
A「え？」
藤ヶ谷「不意にそうやって好きって言ってくれるとこ」
A「もう…うるさい馬鹿」
藤ヶ谷「かわいっ」
A「絶対からかってる…」
2人でふざけててもちゃんと小さな幸せがあって、この人の笑顔も未来も全部全部俺が守りたいと改めて思った帰り道。
家に向かう途中にあるスーパーで今日の夜ご飯の食材を買ってまた手を繋いで歩いて、そんな日々が俺は幸せ。
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作者名：SK | 作成日時：2018年11月11日 12時
