半夜兎の舞姫 3【沖田総悟】

決断 ページ29

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今回の反乱の首謀者は、警察庁長官。

利用されていたとはいえ
多くの警察組織が反乱に関わった。



それを聞いた将軍はブチ切れ。



このまま江戸にいては私たちの命が危ないということで
" 江戸を守る為に、江戸を捨てる " ことになった真選組。






…いや、その真選組でさえ
捨てなければいけないことになってしまった。






江戸を離れるのは辛い。

今まで守ってきたもの
支えてくれた人たちとも別れなければいけない。



生まれ故郷ではないけれど、
もうここは私の大切な家族がたくさんいたから。






それでも、真選組のみんなと一緒なら…

私も当たり前に江戸を離れるつもりだったのに。








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『 Aを置いていくことが
アイツにとって一番いいことだって、本当に思ってんのカ 』






近藤さんと土方さん、そして俺の3人で
ここから先はAは連れていかないと決めた。



もちろん、俺たちにとってAは組の司令官。

俺にとっては戦場においては大事な相棒。



でもそれ以前に、何よりも大切な恋人だ。



近藤さんにとっては大切な妹。
土方さんにとってもほとんど妹みてぇなもんだ。






だからこそ、置いていく。






『 たりめーだ。江戸に戻ってくることを前提にしてるが、
ここから先、俺たちはどうなるかわからねェ。

これ以上、アイツを危険な目に遭わせるわけにはいかねェ 』






俺たちと一緒に行くよりかは、ここに残る方が安全だ。






『 ……家族に捨てられるのが
一番辛いって知ってるのは、Aネ 』


『 捨てるって…俺たちはっ『 同じアル 』


『 置いていくも捨てるも、Aからしたら同じアル。

お前らはAのことを思って置いていくのかもしれないケド、
Aはそんなこと望んでないネ。

それはお前らもわかってるはずダロ 』






このことをAに話した時、
Aは泣いて嫌がった。

" 一緒に行きたい "
" 置いていかないで "

そう言って俺の手を掴んだ。






『 危険な目に遭わせたくないなら、
初めから無理矢理にでも田舎に置いてくればよかったアル。

危険な目に遭ってでもお前らについて行きたい
一緒にいたいって決めたのはAアルヨ。

その気持ちを一番わかってるのはお前だろ、サド 』






チャイナに言われるなんて、情けねェ。








俺は、何があってもAを守るって
決めたじゃねェか＿＿＿＿＿＿














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