男たちの戦い ページ47
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「 そ、総悟…?」
『 ったく…なんでこうもタイミング悪ぃのかね 』
『 逆でさァ。いつだって俺ァ
タイミングが良いんでィ 』
聞き慣れた声に見上げれば、
私をすっぽりと腕に収めているのは総悟だった。
「 どこ行ってたっ…んんっ!?」
半分怒りながら問いかけようとすると
急に顔を総悟に押し付けられ、耳も塞がれた。
何も見えない
何も言えない
何も聞こえない
バシバシ叩くも全く効果なし。
『 手ェ出すなって何度言ったらわかるんでィ 』
『 それは俺がいけないんじゃなくて
いつまでもハッキリさせない総一郎君が悪ぃだろ 』
『 っ… 』
『 俺ァ もう充分我慢した。
テメェがいかねぇなら、俺のもんにする 』
『 ふっ…上等… 』
何やら話しているのは聞こえるけど、
何を話しているのかはさっぱりわからない。
すると急に、パッと解放され
今度はグイッと腕を引っ張られる。
「 え、ちょっ どこ行くの?」
『 至急 港のコンテナまで来いって土方から電話があった。
デカい攘夷志士グループだとよ 』
そういう言って出口にグイグイと引っ張る。
「 ちょっと待ってお金っ… 」
『 払っといた 』
「 え… 」
私がいた席を見ると、きちんと小銭が置いてあった。
「 お、おばちゃんご馳走様っ!」
『 今度は2人でおいでね〜 』
「 銀さんもごめんね!」
『 次はデートな〜 』
ヒラヒラと手を振る銀さんに
手を振り返し、お店を出た。
「 もう、本当総悟ってば強引なんだから… 」
『 誰が悪ぃと思ってんでィ 』
「 は!?」
『 とにかく今は急げ。多分もう始まってる 』
総悟のその言葉で私達は走り出した。
『 銀さん、アンタもなかなかいい男じゃないか 』
『 んな事ねぇよ。
何したって、俺には靡かねぇんだから 』
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迷い猫 - "里ゴリラ"のところ" 店長ォォになっていますヨ (2021年9月21日 18時) (レス) @page43 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃ - 初めまして!めちゃくちゃ内容大好きです!キュンキュンしちゃいました笑笑これからも応援してます!この小説にあえて良かったです! (2021年7月31日 22時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
mini(プロフ) - 金平糖さん» ありがとうございます!!すごく嬉しいです(T_T)!更新頑張りますね!これからもよろしくお願いします! (2021年1月8日 7時) (レス) id: 61e392b41e (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 最高に面白かったです!夢主ちゃん編も、すごく楽しませてもらってます!お父さんがまさか生きてたなんて!?びっくりしましたけど、最高の展開です...!毎回、更新楽しみにしています!!どうかお体に気をつけて下さいね!次回も面白い更新待ってます! (2021年1月7日 0時) (レス) id: a3c6f82ac9 (このIDを非表示/違反報告)
mini(プロフ) - マカロニさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!!そのお言葉だけで頑張れます!! (2020年11月17日 7時) (レス) id: 61e392b41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mini | 作成日時:2020年11月3日 21時