喜べない再会 ページ34
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『 大きくなったな、A… 』
あの頃と変わらない優しい眼差しで
こちらへ歩み寄ってくる男。
本当にこの人はお父さんなの…？
でもお父さんはあの時の火事で
死んでしまったはず。
『 随分と時が経ってしまったが、会えて嬉しいよ 』
未だに目の前の事を理解出来ずに、
開いた口はふさがらない。
でも言葉は出てこない。
周りはと言うと、全く同じ状態だった。
そうなるのも必然的だ。
死んだと言われていた男が、
いきなりひょっこりと現れたんだから。
『 A…コイツ本当に、お前の… 』
珍しく狼狽える総悟。
私は何も返す言葉がない。
足を一歩も踏み出さない私に、男は苦笑いをした。
『 感動の再会…とはいかな『 それ以上は進ませない 』
聞き覚えのある声が男の言葉を遮り、
私と男の間に降り立った。
『 ＿＿＿＿＿＿ 神威…何のつもりだ 』
『 裏切った分際で、よくもノコノコと会いに来れましたネ。
Aはまだ何も知らない。混乱しています 』
神威の背中から感じ取れる殺気。
それは完全に、男に向けてのものだった。
" 裏切った " …？
誰を？私を？それとも神威を？
『 ……勝手にしろ 』
" チッ " と舌打ちをした男は、
それ以上近付いてくることは無かった。
「 神威……どういうこと…？」
今出せる精一杯の声を出して神威の背中に問いかける。
振り向いた神威は、今にも泣き出しそうな顔をして
優しく私を抱きしめた。
『 おいテメェ…Aに触ん『 今だけは下がっててもらえるかな 』
『 …俺とAにしか わからない話だ 』
いつになく真剣な神威。
食ってかかった総悟は、その後トシに宥められて
不本意そうにしながらも黙り込んだ。
『 A…ごめんね。
急にこんなことになって混乱してるよネ… 』
「 あれは……あれは私のお父さん、なの…？」
とにかく今一番に知りたかった。
理由なんてそんなの二の次でいい。
" あの人は私のお父さんなのか "
『 ＿＿＿＿＿＿ うん、そうだヨ。
あれは間違いなく、Aのお父さんだ 』
" 死んでしまったと思っていた父親が生きていた "
本来ならば喜ばしい事なのに、何故か私は
＿＿＿＿＿＿ 全く喜べなかった。
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迷い猫 - "里ゴリラ"のところ" 店長ォォになっていますヨ (2021年9月21日 18時) (
レス) @page43 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃ - 初めまして！めちゃくちゃ内容大好きです！キュンキュンしちゃいました笑笑これからも応援してます！この小説にあえて良かったです！ (2021年7月31日 22時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
mini(プロフ) - 金平糖さん» ありがとうございます！！すごく嬉しいです(T_T)！更新頑張りますね！これからもよろしくお願いします！ (2021年1月8日 7時) (レス) id: 61e392b41e (このIDを非表示/違反報告)
金平糖 - 最高に面白かったです!夢主ちゃん編も、すごく楽しませてもらってます！お父さんがまさか生きてたなんて!?びっくりしましたけど、最高の展開です...！毎回、更新楽しみにしています!!どうかお体に気をつけて下さいね!次回も面白い更新待ってます！ (2021年1月7日 0時) (レス) id: a3c6f82ac9 (このIDを非表示/違反報告)
mini(プロフ) - マカロニさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！そのお言葉だけで頑張れます！！ (2020年11月17日 7時) (レス) id: 61e392b41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mini | 作成日時：2020年11月3日 21時
