半夜兎の舞姫 2【沖田総悟】

うるさいヤツは神隠し ページ28

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『 …お前、一般人に刀なんか向けてんじゃねェよ 』


「 だって… 」






何も知らないくせに総悟の事をあんな風に言われて
すごく悔しかったんだもん。






「 六角事件の生き残りって、
総悟と私とあと…神山か 」


『 あァ 』






今は真選組の資料室で六角事件について
総悟と振り返っている。

今まで色んな事件に関わってきたけど、
その中でも印象に残っている事件だ。



するとそこへ、聞こえたかのように
一瞬だけ名前が出たアイツがやって来た。






『 ご苦労様です！沖田隊長、近藤司令官！』


「 げ、神山… 」






私はこの男が苦手だ。

なんか知らないけどやたらと総悟に対して距離が近いし、
" 惚れてる " だのなんだのと…

ちょっとソッチの気がありそうな感じなんだよね。






『 これは六角事件の資料ですか…！
また随分と昔の事件を… 』


「 はいはいはいはい、近いよ近い。
半径1mは離れてくんない？」


『 半径1メートルゥゥゥ！？
それでは結果2m
離れなければならないということですかァ！？』


「 …うるさいな 」






距離も近いし声もデカいし…
本当に煩わしい。






『 しかし懐かしいですねぇ、六角事件！

自分が沖田隊長に惚れたのは
何を隠そうあの時でありました！』


『 隠してくれよ…頼むから神隠しにあってくれよ。
お願い、神様 』


「 " 神山 " だけにね 」






そしてベラベラと総悟に惚れた時の話をし始める神山。






『 しかし何故 今になって六角事件などお調べに… 』


『 そいつで刺された。
親父の仇だって…六角屋の娘に 』


『 ……刺されたァァァ！？
大丈夫なんですかァァァ！！
一体何処をォォォ！！！』






そう言って総悟のケツを覗きまくる。






『 あのさァ、いい加減にしないと刺すよ、本当 』


『 挿してください！隊長となら本望で " ブスッ "






あまりにもうるさいので、
総悟の代わりに私が神山のケツに刀を刺してやった。






「 …テメェなんかが総悟の総悟くんを
挿してもらえると思ってんじゃねぇぞ。

そのうるさい口閉じねぇとマジで殺すよ…？」


『 すっ、すいません司令官！！』


『 …本当、キレると口悪ぃよな 』






その後、真面目に六角事件の話になったけど
総悟はあの小娘に事実を話すつもりはないみたいだ。






『 問題は…そう。
あの娘がどっからそんな話を聞いてきて、
俺を狙ったかって事だ 』









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