お姫様には番犬がいる ページ10
.
「 私たちが付き合ってる!? 」
『 んなデマ誰が流したんでィ 』
びっくりしすぎて身を乗り出した私と
正反対に落ち着きまくってる総悟に
ドン引きの万事屋一行。
『 街のみんなはそう言ってますよ?』
『 江戸では有名な話アル 』
私と総悟が付き合ってるって
街のみんなが、江戸中が思ってるってこと!?
『 まァそんだけいつも一緒にいたらそう思われて当然だろ。
何?違ぇの?』
「 違いますよ!」
『 誰がこんな雌豚と付き合うんですかィ 』
「 それはこっちのセリフだわ 」
私たちが否定すると、
" ふーん… " とニヤリ笑う旦那。
次の瞬間、グイッと私に近付いたと思ったら
顎をクイッとあげられ 旦那の顔が目の前に。
『 なら俺なんてどう?…真選組のお姫様 』
「 えっ…だ、旦那っ…!?」
突然のことにアタフタしていると
チャキンッと刀の音がした。
『 今すぐ離れねェと、旦那の首落としますぜ… 』
見ると戦闘モードに入った総悟が
旦那の首に刀を向けている。
「 総悟!!」
『 …おいおい、冗談だって 』
パッと旦那が私から離れると、
総悟は刀を鞘にしまう。
『 A、行くぞ 』
「 え、まだ頼んだもの来てないよ?」
『 土方のクソ野郎から呼び出しでィ 』
「 えー…マジか… 」
少し怒ってるようにも見える総悟。
トシから呼び出しって…
総悟のやつ携帯なんか見てたっけ?
「 じゃあまたね、万事屋のみんな 」
『 またナ〜 』
『 お騒がせしました!』
『 銀さんいつでも待ってるからね〜 』
総悟が頼んでくれた チョコパフェ白玉トッピング
食べたかったな…
なんて思いながら外へ出ると
" 忘れもんした。ちょっと待ってろ "
と言って中へ戻った総悟。
すぐに戻ってきたけど
何か忘れた様子は無さそう。
「 総悟、何忘れたの?」
『 テメェは知らなくていいんでィ 』
「 …は?」
そう言って、スタスタと行ってしまった。
すると旦那が出てきて、私の隣に並んだ。
『 随分と怖い番犬がいるんだねぇ、お姫様には 』
「 …何の話?」
訳が分からなくて旦那を見ると、
" さァな " と言ってまた店内へ戻って行ってしまった。
「 …なんなの…総悟も、旦那も 」
何もわからないまま、
どんどん遠くなる総悟の背中を追いかけた。
" Aは渡しやせんぜ "
" …臨むところだ "
.
お気に入りのものは付け続けるタイプ→←万事屋一行にはご注意を
497人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リノ(プロフ) - きゅんきゅんが止まらなくて心臓が潰れそうです。これからも楽しみにしています! (2020年10月23日 15時) (レス) id: fc408fc325 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mini | 作成日時:2020年10月19日 4時