半夜兎の舞姫【沖田総悟】 (ページ8)

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友達っていつの間にかなってるものページ8

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私が屋根へ飛び上がると、
驚いてこちらへ顔を向ける2人。

『お前、どうやって…！
まさか…お前も夜兎アルカ』

「正確には半夜兎だけどね」

『そよちゃんは渡さない！！』

警戒心MAXの女の子。

それもそうだ。
今から友達を連れ帰ろうとしてるのだから。

『女王さん、その方は存じ上げています』

『えっ…そよちゃんの知り合い？』

「真選組唯一の女隊士だから
そよ姫様の護衛などはいつも私なの」

それこそ年頃だし、女同士の方がいいだろうって
護衛だけじゃなく遊んだりすることもある。

「ダメじゃないですか、黙って出て行ったりしちゃ… 」

『ごめんなさい、Aさん… 』

「無事でよかったからいいですけど、
何が起きるかわからないんですからね？」

口うるさく言うと、女の子は食ってかかってきた。

『お前…！そよちゃんの気持ちわかって「わかってます」

「私を呼び出してくれれば、護衛でも何でも致しますよ」

『でも、それじゃあAさんに迷惑が… 』

「迷惑なんかじゃありませんよ。
だって、私たちだって友達じゃないですか…そよちゃん」

『っ…！！』

パァっと顔が明るくなるそよちゃん。

今までは意識してなかったけど
私ってある意味そよちゃんの友達じゃん。

護衛とは言え、買い物に出たり
一緒に遊んだりしてるんだもん。

「そよちゃんとお出掛けの日は、
あのチンピラチワワもお留守番させます」

『ありがとう…Aちゃん…！！』

そりゃあそうだ、いくら姫とは言え
中身は年頃の女の子。

普通に遊びに行ったりしたいよね。

「さ、今日は帰りましょう。
皆さん心配されてますよ」

『はい！女王さん、また遊んでくださいね』

『もちろんネ！またね、そよちゃん！』

" 掴まっててくださいね " と声を掛け、
そよちゃんを横抱きにする。

屋根から降りようとしたその時、
後ろから声を掛けられた。

『待つアル』

「 …？」

『 …お前、名前は』

さっきそよちゃんに向けていた笑顔は消え、
真剣な表情で私を見つめる女の子。

あぁ、やっぱり兄妹だな、よく似てる。

「 …近藤A。

またね、＿＿＿＿＿＿神楽ちゃん」

『っ…！なんで…！』

彼女の驚いた顔を最後に、私は飛び降りた。

なんでって、そりゃあ

＿＿＿＿＿＿昔の相棒によく似てるんだもん。

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