半夜兎の舞姫【沖田総悟】 (ページ48)

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ハッピーハロウィン？ページ48

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『「仮装行列ぅぅぅ！？」』

10月31日午前9時。

真選組の屯所に大きな声が響いた。

『将軍がハロウィンなるものを
楽しんでみたいと申したらしくてな…

仮装行列をやる事になったらしいんだが、
参加者があまりにも少ないと困るから
真選組も参加しろとの事だ』

『さすがとっつぁんだな。
無茶振りが過ぎまさァ』

「え！！面白そうじゃん！
お菓子貰えるかなぁ～！」

あまり乗り気ではない男共とは正反対に、
私は俄然乗り気！！

絶対面白いじゃん！！

それに加えてお菓子貰えるなんて最高！！

「なんの仮装しよっかな～」

『テメェはそのままでいいだろうが。雌豚』

「また言って…！！この…『えーと、Aチャン？』

私を " ちゃん " 付けでなんて呼ばないお兄ちゃんが
珍しくそう呼んだので振り向くと、
何やら紙袋を持って気まずそうにしていた。

『 Aにはこれを着せろって、とっつぁんが… 』

「 ……やな予感しかしないんですけど」

＿＿＿＿＿＿数分後。

「何コレェェェェ！？！？」

黒い耳に黒いしっぽ
肉球の付いた黒い手袋
黒いトップス
黒いミニスカート

全身鏡に映った私は明らかに…

『黒豚かィ』

「いや黒猫だろ。

……てかなんでいんの！？
私が行くまで誰も入ってこないでって言ったよね！？」

当たり前のように私の後ろに立ち、
一緒に鏡を覗き込む総悟。

吸血鬼の仮装をした総悟は、
悔しいけど様になっていてかっこいい。

「ど、どうかな… 」

『猫のポーズして " にゃん " って言ってみ』

「は！？やだ『早くやれ』

腕組みをして、ニヤリと私を見る総悟。

ドS発揮してるよコイツ。

どう頑張っても勝てないので、反抗するのを諦めて
仕方なく猫のポーズを取る。

「にゃ……にゃん… 」

『っ… 』

私が " 真選組司令官 " というプライドを
捨ててやったにも関わらず、
総悟は何も言わずに一瞬で
部屋の外へ出て行ってしまった。

「いや、なんか言ってよ。私のプライド… 」

そんなに変かなぁ、私の黒猫。

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