航海日誌11 ページ12
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いくらか、時が経った。
｢Aちゃん、いるかい？いたら返事を…｣
『おじちゃん！』
数時間ばかり、知り合いの顔を見ていなかったからか、Aは見知った顔に安心して飛びついた。
モアナ村の隣の村に住む、酒屋の店主
店主は、Aちゃんの肩を掴んで言い聞かせた。
｢ここにゃあ悪いやつらがいっぱい来る。わしの商船に乗って隣町に行くんじゃ｣
『でも…ままとぱぱは？またあした、って言ってた…』
｢アスタとシロノちゃんは話し合いをしに行ったんじゃ。すぐに戻ってきて、Aちゃんを迎えに行くけぇ、先に一人で行くんじゃよ｣
そう言い聞かせた親父は、二弾タイプの木箱を用意して、その下の段に入るよう、Aに言った。
｢ちょいと重いが我慢するんじゃよ｣
それから、Aの上の段には比較的軽い酒瓶を乗せた。
カモフラージュは完璧だった。
そして、Aは海軍にバレることなく近くの島、パスカル・リーへとたどり着いたのだ。
＊
Aは思い出していた。
起きたら、誰もいなかった、ひと月前のことを。
あの日、また明日と言った母の顔を忘れられず、自分の周りに誰もいない境遇に顔を俯かせた。
どんなに辛くても、Aは泣かなかった。
それが、母と交わした約束だったから。
随分長い時間が経った。
それはもう、Aの体感時間では数時間
まぁ、時計を3回確認した時に、長針が3回とも同じ場所にあるくらいには長い時間だ。
扉に背を預けて蹲っていると、騒がしい足音と共に背中を支えるものが無くなった。
｢悪ぃA！！……大丈夫か？｣
後転レベルで勢いよく後ろに転がったAを、シャンクスが抱き上げる。
『ぱぱのばか……』
｢悪かったって。扉開けられねぇとは思わなかったんだ｣
Aはシャンクスの胸に顔を埋めて、ばしばしと叩いた。
｢ほら、お腹すいただろ？飯に行こう｣
『……うん』
食堂につけば、昨夜の宴の二日酔いでクルーの多くが机に突っ伏して呻き声をあげていた。
そんな様子を見たAは、埋めていた顔を上げてシャンクスを見る。
｢…なんだ？｣
『ぱぱ、あたまいたいでしょー』
｢…いや、痛くないさ｣
シャンクスがAから顔を逸らしてそう言うと、Aはくんくん、と鼻をひくつかせた。
そして、シャンクスをびしっと指をさして言うのだ。
『ぱぱ、うそつくのだめー！』
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ギザラス(プロフ) - テスト頑張って そして無事戻ってきてください (2020年7月2日 0時) (
レス) id: 1fe190bcff (このIDを非表示/違反報告)
果耶(プロフ) - テスト頑張っください！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: ca4e14c205 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - オリ主ちゃんが可愛くて最高です(笑) 更新大変だとは思いますが、無理せずに頑張ってください。応援してます！！ (2020年6月30日 20時) (レス) id: 151caa4874 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - あの、私と一緒に合作しませんか？ (2020年6月15日 20時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ろりお(プロフ) - コクマさん» めちゃくちゃ嬉しい褒め言葉！！頑張ります〜！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: 38c94b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白米 | 作成日時：2020年4月2日 0時
