目隠し少女と盗賊団 (ページ21)

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Episode120 ／疲れの先にページ21

飛行船内を歩いて空き部屋を見つけて潜り込む。

自由に使っていいと言っていたから、怒られることはないかな

なんか、疲れた。

今までは人と関わることがなかったから特に目が見えないくらいじゃ何も感じなかった。

それよりも、他の五感が鋭くなってプラスしか無かった。

でもいざ人と触れ合ってみると不便なことばかりだ。

常に周りに気を飛ばしながら、念を公に使うことも出来ない。(使ってるけど)

気が滅入ってしまう。

それに、ネテロさんみたいな人もいる。

『…なんかもー疲れたなー……帰りたいや』

誰にも拾われることの無い弱音は思いのほかよく響いた。

ゴンとキルの所に行かなきゃ行かないのに、身体は言うことを聞かない。

精神的、体力的にも疲れが溜まっていて私はそのまま眠りについた。

予定時刻より少し遅く、飛行船はトリックタワーと呼ばれる塔に着いた。

『…たっかーい』

風が冷たいし、空気も薄い。
結構な高さのはずだ。

｢さて、試験内容ですが、試験官の伝言です。生きて下まで降りてくること。制限時間は72時間。｣

そう言ったマーメンは飛行船に乗ってどこかへ消えてしまった。

ついに第三次試験まできた。

昨日は帰りたいと弱音をこぼしたものの、一晩ぐっすり眠って大分体力も回復した。

『よし、飛び降りよう』

昨日ネテロさんが飛行船から飛び下りていたのだから、私にもできるはずだ。

塔の端まで行き、いざ飛ぼうというとき誰かに肩を掴まれた。

｢やめといた方がいいぜA。さっき壁を伝って降りてったやつが怪鳥に食われてんのを見た。｣

『…レオリオー、でも1番早くいけるよ？』

｢いいから、こっち来いよ｣

腕を引っ張られて、連れていかれると足元の床の下が空洞になる所を見つけた。

なるほど、ここから下に行けるのか。

『レオリオ！またあとでね』

そこを軽くジャンプして踏むとガコンと音がして身体が一瞬浮遊感に包まれた。