目隠し少女と盗賊団 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:81,291 hit

Episode119 ／仲間の元へページ20

『…じゃあなんで実力確認なんてするの？』

｢気になっただけじゃよ。半年前かの？スタメナ万博にわしもいたんじゃがな、なかなかだったのぉ。｣

あそこにおぬしはおらんかったようじゃがのぉ

そう言ったネテロさんに背を向けて私はゴンとキルの元へと歩いた。

『…みんなに何かしたら殺すから』

｢おぬしにできるかな？…仲間から逃げるようなおぬしに｣

歯を食いしばって壁を思い切り殴った。

全てを見透かされている。ああいうやつは嫌いだ

Aが去ったフロアで、ネテロは頭を抱えていた。

｢ちと言いすぎたかの？…ジンが｢あいつが仲間のところに戻らないと旅団は更に凶暴化するぜ？｣とか言うからのぉ。それとなく言ってみたが…ありゃ骨の折れる娘じゃ｣

Aがいなくなった蜘蛛のメンバーは荒れていた。
特に暗示をかけられたメンバーは。

Aとネテロの鬼ごっこが始まった際の飛行船

｢ねぇ今年は何人くらい残るかな？｣

｢合格者ってこと？｣

試験官３人が集まって話をしている部屋。

３人とも今年の受験者を認めているようだった。

｢サトツさんはどぉ？｣

｢新人(ルーキー)がいいですね、今年は。｣

その答えにメンチは満足そうに相槌を打った。

｢あたしは294番(ハンゾー)がいいと思うんだよねーハゲだけど｣

｢私は断然406番ですな。99番(キルア)も捨て難いですがね｣

Aとキルアの名前を上げたサトツにメンチは、生意気そうだと顔を歪め、ブハラは心の中でメンチに突っ込んだ。

｢でも確かに、A…406番はさすがよね。あの歳で念を習得してかなり｢……はぁぁぁぁあ？？｣……なにこのオーラ｣

メンチの言葉を遮ったその声と同時にぶわっと僅かに殺気が漂うオーラが飛行船中に広がった。

｢…まさか406番だったり｣

ブハラの呟きに

｢会長が遊んでるんだわ、きっと｣

とメンチは頭を抱えた。

寝ていたものは起き、起きていた者の身体には鳥肌がたち、圧迫されるような感覚に陥った。

ヒソカが作っていたトランプタワーは一瞬にして崩れ去った。

ゾクゾクッと身を震わせたヒソカは呟く。

｢くくくく…いいねェ♥早く食べちゃいたい…♥｣

それを見ていた他の受験者はそそくさと立ち去った。

窓辺で話していたキルアとゴンは

｢…なに、この感覚…｣

｢…分からねぇ…でも、兄貴と同じ感じがする…｣

2人は叫び声がAのものだと気づいていない。

一瞬の出来事であった。