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第十二話 / 波乱の予感 ページ13


本部を出た10名は蝶屋敷に集まっていた。


「その女の名は陽に月と書いて陽月(ひづき)A。齢14で、色素の薄い青眼に、肩下までの長さで白髪、真ん中から下にかけて薄水色に変色しています。」


「…変わった見目をしているのね!(きっと可愛いんだわ!)」



その場にいた誰もが、否、伊黒以外が「お前(あなた)が言うな」と思ったことだろう。




「派手なヤツは嫌いじゃねえ!」


「……どうやって探す」


冨岡が珍しく口を開く。



「鴉は戻ってきやがったんだろォ」


「よもや!水ノ瀬が少女と遭遇した場所から探すべきではないか!!」


柱の目が志戯へと向く



志戯は地図の、東京府内を指さした。


「ここから二日くらいで行けるところだね」

「この辺りは胡蝶めの担当区域だろう、何か見ていないのか」



時透に続き伊黒が言う。


先程からこの家の家主、胡蝶は何も話していなかった。


「私は……道端で倒れていた、日輪刀を持っているのに隊服を着ていない、変わった色の眼と髪をした女の子くらいしか見てないですね」



「「見てんじゃねえか」」


宇髄と不死川の声が見事にハモった。



「胡蝶様、そのものはどこへ?」



「…その付近の藤屋敷に運びました。二日は絶対安静を言い渡しましたが……もうどこかへ行ってるでしょうね」



胡蝶が言い渡した二日はとっくに経っている。


彼らは知らないが、胡蝶が任務をこなしている間にAは藤屋敷を出た。


要するに、彼女が大人しく安静にしていたのは起きる前の時間と、藤屋敷の主人に話を聞いていた時だけである。



だいたい以下の感じだ。


志戯とAが別れたのが九日の夜中
Aが走り続けで倒れ、胡蝶に助けられたのが十日()の刻(9時から11時の間)


Aが起きたのが同日(ひつじ)の刻(13時から15時の間)


そしてその数時間後にはもうAは、藤屋敷を出ている。


「今日そっちの方で任務がある方は?」

胡蝶の質問に、それぞれ自分の鴉に確認したりし始める。

結果手を挙げたのは冨岡だけだった。



「では、冨岡さんとあと誰か行ってくれる方はいませんか?」


私は真反対で任務があって、と付け足してからそう問う胡蝶。


みんなが顔を見合わせる中、

「私が行くわ!」



と甘露寺が名乗り出、それに続いて伊黒も手を挙げた。


なかなか珍しい組み合わせだと誰もが思った。


何か、一波乱来そうな予感。


その日はそれで解散になった。

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- 初めて読みました!更新頑張ってください! (2020年2月23日 21時) (レス) id: 2cb59a0a8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろりお | 作成日時:2020年1月24日 7時

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