第八十八話 ページ43
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「…ッ、テメェ何すんだ宇髄…」
「なーに1人だけ良いとこ持ってってんだ?あ?」
どうやら宇髄さんが不死川さんの頭を強打したらしい
よろつきながらも、私をしっかりと抱えてくれる不死川さんに感謝しつつ、下ろしてもらおうと袖を引っ張る。
すると不機嫌な彼とバッチリ目はあったのに、舌打ちと共に無視された。
さっきの優しい不死川実弥さんはどこに行った???
宇髄さんと言い争いをして完全に私をスルー、尚且つ未だ酷い痛みを主張してくる左手首
ちらっと見てみれば、完全に青紫に変色していて、多分これ絶対結構逝ってるよなぁって。
なのに私がわりと普通でいられるのは、みんながいる安心感と、綺麗に輝く満月のおかげかもしれない
そんなことをぼんやり考えていると、
「A!!!無事か!!!」
そう煉獄さんが笑顔で私の顔を覗き込んだ。
『煉獄さん』
相変わらず暖かくて元気が出る笑顔で
自然と私も笑顔になりつつ、若干苦笑して左手首を見せた。
するとそんな暖かい笑顔は一変
一瞬にして真顔になって……って、いや、いつもの笑顔なんだけど…目が笑ってなくて……
とにかく、そんな表情になったかと思いきや
「もう何も気にしなくていい」
と呟いて、私の髪を撫でると立ち去っていった。
煉獄さんの背をじっと見つめていると、それを阻むようにぬっと誰かが顔を出す。
一瞬驚いたけどそれをよく見ると、涙と鼻水と…よだれ…?か何かの液体でぐちゃぐちゃになったたんぽぽ頭の彼。
『善逸ひどい顔』
そう言って笑えば
「っだ…だっで、Aちゃ、っ、ごめ、おれ…!」
そういって更に泣き出してしまった。
『どうして善逸が謝るのさ』
不死川さんといい、善逸といい
みんなは悪くないのに
どうして
「そんなの!Aちゃんを守、っ、守れなかっだから!」
『…私がドジっただけだし、誰も悪く 「お前は一人で背負いすぎなんだよ。ドジったっつったって、あいつの策にハマったのは俺らも同じだろ?」 …策?』
策ってなんのことだろう…
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キメツ推し - 面白かったです!パスワードを知りたいです (3月29日 12時) (レス) @page50 id: 267e3fd993 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - めっちゃ面白かったですパスワード教えていただけると嬉しいです (3月1日 20時) (レス) id: a79ca47ff6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - とても面白かったです!パスワード教えていただけると嬉しいです (3月1日 20時) (レス) @page50 id: a79ca47ff6 (このIDを非表示/違反報告)
うらら - とっても面白かったです!パスワードを教えていただけると嬉しいです! (12月17日 22時) (レス) @page50 id: 5151e61b26 (このIDを非表示/違反報告)
えー(プロフ) - 面白すぎて一気に見てしまいました!パスワードを教えていただければさいわいです! (11月26日 21時) (レス) @page50 id: 9a652782c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白米 | 作成日時:2020年2月17日 22時