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第七十九話 ページ34

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「あっ!しのぶちゃん!任務帰りかしら?」



「ええ。甘露寺さんも、お疲れ様です」



ふわっと笑う胡蝶に甘露寺も笑い返す。

本部への一本道で出くわした彼女たちの周りには、花が咲いているようにふわふわと穏やかな空気が流れていた。


二人が並んで本部へと入れば、何人かの柱が集まっていた。




「胡蝶、甘露寺!…Aは一緒じゃねェのか」



2週間


合同任務がない者や数が少ない者ほどAに会っていない期間が長い。


長期任務中の宇髄は、まさにその代表だった。



Aが柱に会いたくなるのと同じで、彼らもまた、Aに会いたくてしょうがなかった。



「Aちゃん…今日も遅いわね」



「当たり前といえば当たり前なんですけど…。何か、胸騒ぎがします。」


そう言った胡蝶は、笑顔を曇らせた。




「臨時とはいえ!お館様がこの時間帯に柱合会議を開くのも珍しいな!!!」



会話する3人の後ろから現れたのは、煉獄。




ほぼ真後ろから声をかけられた甘露寺は、突然のことに肩を震わせ、それを見た伊黒はジトリと煉獄を睨んだ。



「あと来ていないのは…三人ね」



「日天さんに冨岡さん、遅刻魔のA。時間まであと少しと言うのに…」



やれやれ、といった風に胡蝶が呟くと、タイミングを見計らったように丁度よく冨岡が入ってきた。



「…何かあったのか。今日は…久しぶりだったのに」




不機嫌な冨岡はいつも以上に無表情。

否、無表情な上に更に眉間に皺を寄せている。




「Aとの任務が無くなったからといい、お館様にあたるのならば許さんぞ。冨岡」



相変わらず木の上から鋭く視線を飛ばす伊黒と鏑丸。


冨岡は何も言い返すことはせず、端の方へと移動した。



「冨岡さんはまだマシな方じゃないでしょうか?宇髄さんと同じで、私も2週間会ってませんし」



トゲトゲしく、けれど寂しそうに言う胡蝶に、



「どういうことだァ?何回かあっただろォ、合同任務」


と、不死川が問う。




「ええ、ありましたよ?ですが、その日に限って被るんです。…急患が。
それも、実際に診察してみたらなんともないかすり傷ばっかりなんです。」



何故だと思いますか?


そう聞く胡蝶に、答えるものはいなかった。

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キメツ推し - 面白かったです!パスワードを知りたいです (3月29日 12時) (レス) @page50 id: 267e3fd993 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - めっちゃ面白かったですパスワード教えていただけると嬉しいです (3月1日 20時) (レス) id: a79ca47ff6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - とても面白かったです!パスワード教えていただけると嬉しいです (3月1日 20時) (レス) @page50 id: a79ca47ff6 (このIDを非表示/違反報告)
うらら - とっても面白かったです!パスワードを教えていただけると嬉しいです! (12月17日 22時) (レス) @page50 id: 5151e61b26 (このIDを非表示/違反報告)
えー(プロフ) - 面白すぎて一気に見てしまいました!パスワードを教えていただければさいわいです! (11月26日 21時) (レス) @page50 id: 9a652782c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白米 | 作成日時:2020年2月17日 22時

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