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第壱百陸話 ページ12

___________





旦那が抱きしめていた女の人の表情は見えなかったけど






落ち着いた雰囲気で、大人っぽい服装





大人の女の人だった






私の買った着物なんて、とうてい買わなさそうな




旦那と並んでもなんの遜色もない大人の女の人









目線を外し







落ちた着物の袋を拾って、少しずつ少しずつその場から離れる。






早歩きがだんだんと小走りになって、







息がしづらいのに、そのまま走って、









私は弱くて、臆病者だから、旦那にあの女の人のことを聞くことなんてできない









聞いて、それを事実だと知ってしまったらそれに耐えられないかもしれなくて。








もう嫌だ、









そう思った瞬間、下駄の鼻緒が切れて私は勢いよく地面に転がった。









痛い、痛い








ずきずきする膝





どくどくする心臓






「いたそ〜。」「大丈夫かな?」



という声が辺りからする。






恥ずかしい、







もう、立ち上がる気もしなくて







このまま消えてしまいたいとか






そんなことを考えて、泣きそうになって





顔をうずめたそのときに上から聞こえた一つの声









「そこのお嬢さん。」









思い返せば、いつだって旦那は私の傍にいた









低い声、優しい声、大好きな声


ほんと、ヒーローみたい









「だん、な...。」







私が、涙を流すのはいつだっていつだって、






旦那の隣だった

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 坂田銀時
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キョン - ものすごく切なくてキュンともして、胸が忙しかったです笑。素敵な小説でした! (2021年2月1日 0時) (レス) id: 9b42d96c55 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - こういう設定大好きです…!最高でした。 (2020年8月28日 13時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
stereogirl(プロフ) - 沖田落ち希望です!更に言えば、これ以外の沖田落ちもぜひお願いしたく!!よろしくお願い致します! (2019年2月17日 10時) (レス) id: ebd32c96af (このIDを非表示/違反報告)
まち(プロフ) - 完結おめでとうございます!続きが気になって、毎日更新が楽しみでした。どっちも見てみたいですが、沖田にも幸せになって欲しいので、是非是非沖田落ちを見てみたいです。次の更新も楽しみにしてます。頑張ってください! (2019年2月17日 9時) (レス) id: e579f7a559 (このIDを非表示/違反報告)
- 沖田さん落ちが見てみたいです…! (2019年2月17日 5時) (レス) id: 26728df984 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aya | 作成日時:2019年2月13日 20時

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