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目の前に置いてあるジョッキを持ち上げて、それをからからに乾ききった喉に押し込んだ。
いつもなら、「仕事終わりの一杯は格別だ」と思いながらこのビールを堪能するのだが、今日はどうにもそんな気分にはなれなかった。
『えー!!瀬呂さんってプロヒーロ―なんですかぁ!?』
『いや、俺マジ大したことないから』
『いやいや、プロヒーロ―なんてめちゃくちゃ凄いですよ!!』
そんなきゃぴきゃぴした先輩の声と、何処か聞き覚えのある声を小耳に挟みながら、丁度手の届くところにあった枝豆をつまんだ。
ちらりと二人の方を見ると...くっそ楽しそうにしやがって。その姿に無性に苛々した私はその枝豆を更にビールで流し込む。
事の発端は、今日の仕事終わり。
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残業もなく、定時内に仕事を終わらせることが出来た私は、自分のデスクで書類を鞄に詰めていた。
すると、目の前のデスクの先輩が嬉しそうに私に話しかける。
『あのさ、夢野。アンタ、今彼氏いないって言ってたよね?』
『え、...いませんけど、』
何の話だろう、手を一旦止めて先輩の方に視線をやると、彼女はにやりと妖しく笑った。
何だか嫌な予感がするのは気のせいだろうか。
『今日さぁ合コンあるんだけど、行かない?』
『え、行かないです』
『なに、即答!?』
やっぱり、ろくなことじゃなかった。
彼女の話を聞いて、首を振ると、先程止めた作業を再開する。
「え〜なんでよ〜」と前にいる先輩は私の肩を両手でもってがくがくと振った。
『ちょ、やめてください』
『いこーよ、いい人揃えてもらったから!』
『嫌です!今日は録画してた吉●亮主演のドラマの最終回をビールと共に見るって決めてたんです!!』
『アンタ、華の20代なのにそんな地味な華金過ごしてもいいの!?』
『いいですよ!!画面の中の人は裏切りませんから!!』
『うわ寂しい人間!!』
余計なお世話だこのやろー。
はぁはぁと互いに息を切らしながら一旦距離を取る。
自由になった肩を回しながら時計を見ると、もう定時から30分経過していた。
そろそろ帰ろっと。
丁度荷物の整理が終わり、私は鞄を持ちながら立ち上がる。
そして「それでは、」と先輩に別れを告げようとしたのだが
『...そーういえば、昨日のアンタの書類のミス、上手くカバーしてあげたの誰だったっけ』
ぎく、っと肩を震わせ、一歩踏み出そうとしたその足を止めた。
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ぽん - 好きすぎる。本当に好きです書いてくださってありがとうございます解釈一致すぎてもう一生瀬呂夢これしか読めない（；＿；）♡ (2023年1月21日 23時) (
レス) @page47 id: bfc2e6fd8d (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - ぁぁぁぁぁぁぁぁ……見るの凄い遅れてますね……泣きました…なんか…良かったです……くっ付けて……瀬呂推しなんで心がヤバいですw (2022年2月13日 22時) (レス) @page47 id: bcf7c7e9de (このIDを非表示/違反報告)
りるまろ - 瀬呂に落ちた (2021年8月8日 11時) (レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - 3回くらい泣きました…幸せをありがとうございます。瀬呂くん大好きです(TT) (2020年7月20日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
NAGI(プロフ) - ayaさん» やった(´∀｀*)ありがとうございます！ぜひ！ (2020年5月13日 8時) (レス) id: 8404e24904 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aya | 作成日時：2020年4月30日 18時
