オレを好きになってよ。3【手嶋純太】

You gotta love it 01. ページ1

「‥っはっくしょんっ!! ‥うえ‥鼻水でた」





‥さむい‥

‥けどなんか感覚なくなってきたかも





てか、今何時






随分と感覚のなくなった指先で
ケータイのホームボタンを押して確認する





「0時回ってる‥」




流石にもう来ないだろうよ




きっと労働(イケナイコト) からの、
抱き合って寝てるんだろなぁ





「‥っはは、考えたくもないってーの」



乾いた笑いが溢れた。








もうこれ以上待っててもやっぱり
純ちゃんは来てくれない‥?





そう問いたくても誰も返してくれる人さえ
ここには居ない。







ずっと怖くて見なかった、
送ったメッセージ画面を開く。




でも案の定、既読にはなって無くて、
これが答えだと悟る。






「‥‥‥うん、かーえろ」





座ってたブランコから立ち上がり、
寒さで真っ赤になった、素足状態でスカートから
出てた太ももをさする。







途中コンビニに寄ってスープでも買って帰ろう、



なんて考えながら公園から出ようとした時だった












「________っ!!!!」












急に後ろから誰かに口を塞がれたんだ。






「____ん"ーん"ーん"ー、んん"ーーっ」



必死にもがくも、力が強すぎて声が出せない。




‥くそ、油断してた


寒咲先輩に気をつけてって言われた
ばかりだってのに。








しかし、相手は一体誰だ‥？





通り魔による無差別犯行か。
はたまた、顔見知りによる計画的犯行か。







どちらにせよヤバイ状況なのは確かだ。






‥こいつ、1人の犯行？


それとも複数人いる？




辺りが暗くてわからないけど、
隠れてるかもしれない。





下手に動くとやられかねないな‥







こういう状況下で助けに来てくれる、とか
漫画みたいな展開があれば奇蹟的だけど。




今はそんな事願ってたって純ちゃんは
李央先輩と一緒だし100%以上無理だろう。







‥どう、するあたし



どうすれば抜けられる？










‥やっぱり、一か八かで足技掛ける‥？






‥‥‥‥‥やらないで後悔するより
やって後悔した方がまだマシかも。








‥腹か急所を後ろ蹴りして
相手が怯んで手を離した隙に回し蹴りで
地面に落とそう。








心を落ち着かせて。







‥‥‥‥‥‥‥‥‥今だッ!!!!!

You gotta love it 02.→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す