オレを好きになってよ。【手嶋純太】

Who is chosen?6. ページ6

「わー。

ここ、バス降りてから校舎まで

坂登らなきゃだったや」





学校下のバス停に着いて 早5分。



坂があるってことに 劇萎え。




ゆるやかとはいえ 4kmもある

学校までの坂。






「‥まあ、始業までに 着けばいっか」




登る前から諦めて トボトボ歩く





あたしと同じく

バス停から降りた人達はみんな

結構上を歩いている。





あたしはまだ下の方。



なんならまだ登り前。












「よお、」



「‥‥ゲ。 パーマ 先輩」





真後ろか声がすんなって 思って

振り向いたら 後悔した。




昨日の、

あたしのイライラの 原因

パーマ男！






「ゲ。 って何だよ

あからさまだな〜〜」







「‥‥ナンデスカ、

パーマ センパイ」






「おいおい、 お前まで

パーマ先輩言うなよ。」






「‥だって、 名前知らないし」





「‥え、まじで言ってんの？」





「‥え、は‥？」






あたしが知らないと 言えば、


目を大きく見開いて驚きを


隠せないって顔の パーマ先輩。








「知らないです。

昨日 初めましてですよ。」





「‥‥‥初めましてじゃぁ

ねーんだな、これが。」





「‥え？」








「お前、東雲Aだろ？」






「何で知ってるんですか」





「‥‥覚えてねーの？」






「‥え、と？」







少し困って ハハハって

小さく笑うと、






「‥3年の手嶋だ。




‥‥早く 思い出せよ」





「え‥?



‥‥わ‥っ!! ちょっ！」






パーマ先輩‥、 改め、


手嶋先輩は

少し寂しそうな顔をした後、

ふ、って小さく笑ってすぐに

へらっとした態度に戻り


あたしの髪を わしゃわしゃと撫でた。








「あ、の。

何であたしの事知ってるんですか」





「‥‥さあね。

なんででしょーか。

思い出さないお前が悪い。」






「‥‥ぶへっ」



急にあたしの鼻を 掴むから

変な声がでた。







「‥ま、とにかく

頑張って思い出すんだな。


‥それと。とりあえず今は急ぐぞっ」







「思い出すも何も ほんと知らな

_____..わ！なんですか！！」









手嶋先輩があたしの腕を掴んで

バイクのペダルを漕ぎ始める。







「急げって！授業始まっちまう」





「だから、あたし 始まってもいいんで！！」





「いーから走れ！ついてこいよ」





「えええ、わあああ！！」

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