オレを好きになってよ。【手嶋純太】

Who is chosen?37. ページ37

【手嶋side.】




青八木にズルズル引かれてる。


そりゃ、なんとまあ力が強いったら。


離してくれる感じもしないから、




「放課後なー！！ わかったかー！！

教室まで迎えにいくからなー！！」





叫んだ。






でも。

ユリが何かAに話しかけて

遮ったっぽくてAはこっちを

見なかった。






「なんだよ青八木ぃー。

オレの言葉で佐々木にトドメ刺そうと

思ってたのによぉ」





「困ってたから」



「困ってた？ ‥あ、Aが？」





「‥ああ。

それにパンが無くなってしまうのは

本当のことだ。」





「‥‥‥‥そうだな。急ぐか」




結局、さっきの詫びとして

オレは青八木にパンを奢った。

































____***...



「おし、1年教室行くぞ！」





放課後。


宣言通りAのお出迎えをするべく

帰りのHRが終わった途端速攻で

教室を飛び出す。








頼む！

先に帰ってないでいてくれよ！












1年教室に行くと


もう既にHRが終わってゾロゾロと

生徒が廊下に出ていた。






これは帰ったパターンのやつか‥？



少し肩を落とした。


‥‥‥‥けど。






「ほら、早くいくよ！」




ユリに手を引かれて教室を出てきた

Aの姿が。






オレは反射的に繋がれてないAの

手を掴んでいた。








「偶然。 オレ達も部室に行くところでさ」







偶然を装ったけど、

こりゃーきっとバレてる。



んなワケない、と。








オレの姿を認識した途端、

ユリの顔が歪む。






だからオレは戯けて



「あっれー、佐々木さんいたんだ」



って言ってやった。







そしたら、


そこからユリの反撃開始。




オレも負けじと食らいつく。





お互いAの手を取って言い争う。





オレは部室に連れてく。と



ユリは連れてかない。と





お互い一歩も譲らない。












そうしたら。





折れたAが行く、だってさ。






粘った甲斐あったわ。

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