オレを好きになってよ。【手嶋純太】

Who is chosen?3. ページ3

「‥それにしてもすっごいね、部活勧誘。

A何やんの?ボクシング?空手?」




「なんでそうなんの。パパとおんなじ事

言ってるよユリ。

てか、あたし部活やんないよ?」




「あれ、やんないの?もったいないなぁー」




「やるとしても格闘部はないね。

あたしこの高校生活に賭けてんだから！」




「えー?強いAかっこいいのに〜〜」




「かっこいいじゃだめなんだって。

かわいいになりたいのあたしは!」













それにしてもすごい勧誘と部活の数。




校舎入り口から、1年教室までの廊下に


看板、勧誘用紙を持った2、3年と思われる先輩が


ズラっと並んで大きな声を張り上げて


我が部に我が部にと新入生に声をかけてる。





人で溢れかえってる廊下をギュウギュウ


押されながら進んで、やっとの思いで


人の塊から抜け出す。









「そう言えばなんだけど、ここ自転車競技部

あるよね。 マネやるとかは？」






「っえ"ーチャリ部ー‥」




「インハイに行けば

マナミちゃんに会えるよっ!

箱学強いしさっ」




「っえ"ー山岳ぅー‥会ったら

何か絶対言われそうだからヤダ。」











真波山岳。


あたしとユリの幼馴染で、

あたし達のひとつ上の高2。

あたしは中学まで一緒だった。


チャリ大好き山大好き野郎で

進学先の箱根学園でもチャリ部。









「総北に決めた事?

そんなの無視しちゃえっ♡」




「そう。一緒に箱学行くつもりでいたんだって。

‥シカトしたらうるさいよ?きっと。」





「あぁ‥、マナミちゃん、Aのことと

自転車の事にはうるさいもんねぇ〜。



‥なんで付き合わないの?」





「山岳はなんか違う」



「頑張れマナミちゃん‥」

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