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玉森side

「邪魔なんだよ、お前」

階段で、藤ヶ谷に言われてカッとなった俺は胸ぐらを掴んだ。けど藤ヶ谷は相変わらず冷静な顔だ。

「…危ないぞ。ここ、さっき掃除のおばさんがバケツひっくり返してたから」

「先生ヅラすんな、ロリコンが」

「それは心外だな。俺は別にAが俺より年上でも好きになったよ」

はぁ?!

「…いい加減離せ」

振り払われた時、思わずバランスを崩して階段から落ちた。

「…いって」

けど受け身をうまく取ったからか、少し足首が痛むけどなんとか平気だった。

階段の上を見ると、冷たい眼差しで俺を見下す藤ヶ谷。

ゆっくり下りてきてこう言った。

「なんとか無事だったな。…残念」

こいつ…。

いきなり腕を掴まれて藤ヶ谷にもたれるような体勢にされた。

「保健室行くぞ」

「離せよ、一人で行けるし」

「玉!どうしたの?」

「宮田…」

「…玉森が階段から落ちたから保健室に連れてくよ。」

「あ、はい…」



アイツに支えてもらうのなんかぜってーやだから振り切ってびっこひきながら保健室に到着。

保健の先生に見てもらった。

「ただの捻挫だと思うけど、今日学校終わったら病院行ってらっしゃい」

はぁ。バイトどうすっかな。



…あいつ、Aって名前で呼んでた。

しかも俺のだからとか言ってなかったか?

「…お前が邪魔なんだろーが」

「え?玉森くん、どうしたの?」

「いえ、何でもないっす」




少しずつ奴が侵食してきていることに、俺はまだ気づかない。







「…玉森くん?」

あ、やべ。ボーッとしてた。

「話って何?」

「ああ…藤ヶ谷のことなんだけど」

Aの身体がビクッとなった。

「俺、アイツのこと絶対追い出してやるから、だから心配すんな。」

「玉森くん、お願いだから何もしないで…」

何でだよ。

「何で?アイツのこと嫌いでしょ?」

黙るA。

「A、ダメだよ。そんなんじゃやられても文句言えないよ」

なんてな。さすがの藤ヶ谷もそこまではしないだろうけど。

「とにかく俺のそばにいて。岬とかになんかされないかも心配だし。な?」

「でも…」

「でもじゃない。もう決まり。」

なんか北山もAを気に入ってるみたいだし、先行き不安だわ、マジで。

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ayachoko(プロフ) - あずきさん» あずき様、まだ読んでいて下さって嬉しいです(T^T)実はこの後の展開にかなり迷ってます(>_<)可哀想すぎるかな、とか…(;_;)楽しみにして下さって感謝です!ありがとうございます(*^^*) (2017年4月16日 6時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 相変わらずツッコミながら読んでます(笑)わーついに部屋に…!どうなるのでしょう。更新楽しみにしてますね♪ (2017年4月16日 0時) (レス) id: dc6b6c7204 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayachoko | 作成日時:2017年4月10日 18時

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