溺愛ロジック 2

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今日のピアノはへこみました。。

練習が足りないそうです(泣)

思うように動かないこの指が憎い。

「A」

振り返ると玉森くん。

「あ、今からバイト？」

「おう。ピアノお疲れ〜」

「…怒られちゃったよ」

「何で？」

「練習がたりないんだって」

「たくさんしましたけど弾けませんでしたっつっとけば」

玉森くんたら。適当だなぁ。

「俺、火曜日好きになった」

「どうして？」

「夜にAに会えるから」

ニコって笑う玉森くんに思わずどきっとする。

そ、それってさ、私のこと好きってこと？

…違うか、好きな子にあんなジャイアンみたいな態度とらないよね。

友達だし。

「私もピアノの帰り、いつも怖かったから、安心」

「怖い思いしたことあるの？」

「こっちに引っ越してきて初めて行った日の帰りに知らない人に遊ぼって言われて怖かった…」

「大丈夫だったわけ？」

「すみませんって言って走って逃げたよ」

「ふ〜ん、それナンパされたんかもね」

そうなんだ…不審者だと思ってしまった。

「まあこれからは一緒に歩けば大丈夫だろ」

「ありがとう、玉森くん」

「お礼の気持ちは態度で示せよ」

出た。ジャイアン玉森。

「ありがとうございます」

頭を下げた。

「そういうんじゃなくて」

腰を引き寄せられ密着される。

ち、近い近い！

「そ、外でこんなことしちゃダメだよ！」

「暗いし人少ないから平気〜」

顎を持ち上げられる。

「Aからチューして」

こ、このデジャブ感…

「しないよ！離して！」

「お礼のチューは？」

頑張って暴れる私。

「いてっ、こら！A暴れるな」

「あら？A？」

お母さんっ…！助けて(涙)

「お母さん〜」

玉森くん、やべって顔。ざまあみろ〜(笑)

怒られてしまえ。

「こちらのかっこいい彼はだあれ？」

イケメン大好きなお母さんはニッコリ。

あぁ、ダメだ…

「同じクラスの玉森 裕太です」

営業スマイルな玉森くん。

「同じクラスってことはお友達？！」

「彼氏っす」

「違うよお母さん！」

「違わねぇし」

「Aちゃん！こんなかっこいい彼氏いるなら早くお母さんに紹介してよ！」

「いやいや、お母さんこそ美人っすね♪」

「やだ〜もう」

お母さんは確かに美人だけど(マザコン)

「今度また家に遊びに来てね♪」

「はい！もちろんです！A、じゃあな」

走って行ってしまった。

帰ってからのお母さんはご機嫌でした。。。

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