『インモラル 4』

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今日はクリスマス。

みっくんにどこ行きたいか聞かれたけど、体調も優れないしDVDを借りてきて、二人で映画鑑賞。

怖がりの癖に怖い話が大好きだから、ホラーを見てます、クリスマスなのに。

「みっくん…絶対この人ゾンビだよ。騙してるの、私のこと」

「お前じゃないけどな」

みっくんの足の間に座って見てるから、怖くても背中があったかいし、みっくんに包まれてるから安心。

この映画、ラストに実は恋人がゾンビだったっていう胸糞悪い話で、見終わった後二人で絶句。

「…ところどころ怪我してきてたのは、まさか」

「腐ってきてたんじゃね？」

「こわっ」

「あれ、俺ここ、いつの間に怪我したんだ？」

「ひいっ！」

「んはは、うっそー」

「みっくん！馬鹿！」

「ごめんて。よしよし」

ぎゅってして背中を撫でられて、なんだかうとうと。

「お前最近よく眠くなんな。疲れてんの？」

「んー…」

「夜中起きてたりしてんのか？」

ドキッ。

一気に目が覚めたけど寝たフリする私。

「ん…」

適当に相槌を打つことにした。

「A？ご飯何食いたい？」

ご飯かぁ…食欲ないなぁ。

「ん〜…」

「…寝たの？」

「…」

ふふふ。さっきのゾンビみたいにいきなり起きて驚かせちゃお。

「A…」

「…」

よし、今かな？

「…俺と藤ヶ谷、どっちが好き？」

息が止まった。

そんなの、私が知りたい。

「…何てな、風邪ひくぞ。よいしょっと」

私をお姫様抱っこしてベットへ連れていってくれるみっくん。




だけどね、みっくん。

みっくんを悲しませたかったわけじゃないんだよ。

私のせいで変わってしまったみっくん。

ごめんね。

私、

だけど私、どうしても…。









藤ヶ谷さんを

あの綺麗な彼を

手放したくない。

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