『インモラル 3』

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「もしかしてこの間、皐月が体調崩して電話出来なかったから？」

「はい…」

「けど具合が悪い皐月を放っておいてAちゃんと電話することは出来ないよ。Aちゃんもそんな奴、嫌じゃない？」

「嫌じゃない。皐月さんなんか放っておいて私に構って欲しい」

「…そんな子じゃないよ、Aちゃんは」

そんな子なんです、私は。

それに皐月さんのは仮病だもん。玉森くんに振られたから落ちてたんだし。

藤ヶ谷さんが皐月さんを優先するのは当然だってわかってる。けどそれじゃ嫌なの。

でも藤ヶ谷さんはどんなに想っても他人のもの。
皐月さんのものだ。

けど私だってそうじゃない。
みっくんを放っておいて藤ヶ谷さんと会ったりなんて出来ないんだから。

「…やっぱりもう会わない」

私の言葉に驚く藤ヶ谷さん。

たくさん振り回してごめんなさい…。

「帰ります…」

藤ヶ谷さんの横を通り過ぎようとしたら、強く抱きしめられた。

「…離して下さいっ」

「やだ」

「もうやなの！辛いからっ…」

「…ごめん」

「謝んなくていいから離して！」

暴れるけど、びくともしない。

「駄目だよ。離さない」

顎を持ち上げられ、視線がぶつかる。

「Aちゃんは、俺のだよ」

「違います…」

「違わない」

抱き上げられてベットに押し倒され、慌てて上半身を起こしたけど、上に跨がられて両腕を押さえつけられた。

「Aちゃんの全部、俺にちょうだい」

私を見下ろす藤ヶ谷さんの瞳の奥に欲望が見えて、すべて奪われたい気持ちになる。

けど、もう終わらせないと。

必死に理性を取り戻そうとしたけど、藤ヶ谷さんの唇が押し当てられて思考が切断した。

「んっ、」

熱い舌が無遠慮に入り込んできて、舌先に翻弄される。

キスにうっとりしてる間にいつの間にか服が捲り上げられていて、藤ヶ谷さんの冷たい手のひらが触れた。

「あっ、ダメですっ」

「ダメじゃないでしょ」

「ひぁっ」

「可愛い。もっと声聞かせて？」

「やだ、触らないでっ」

「…そんなこと言えないようにしてあげる」

いつもの優しい藤ヶ谷さんはどこにもいなくて、強引に私の身体に熱を灯らせる藤ヶ谷さんにゾクゾクした。

頭では駄目だってわかってるのに、身体が震えるほど悦んでいる。

…気持ちいい。

もっと汚して欲しい。

その綺麗な指で。



「藤ヶ谷さんっ…もっと」

「ん。いっぱい可愛がってあげる」


もっとたくさん欲しい。

私のナカを藤ヶ谷さんでいっぱいにして下さい。

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