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「何言ってるんですか…」
私を軽蔑したような瞳で見てくる藤ヶ谷さん。
「誰でもいいの?」
その言葉にカッとなる。
「違います!」
「前にそう言ってたけど」
「だって藤ヶ谷さんがっ…」
皐月さんばかり構うから。
けど、それは当たり前のことだし、そもそも私がそれを責める権利はない。
「俺が、何?」
今度は優しく尋ねられて泣きそうになった。
「…何か嫌な思いさせたんだったら、ごめん」
切ない顔をする藤ヶ谷さんに胸が苦しくなり、甘えてしまいたくなる。
誰でもいいわけなんてない。
藤ヶ谷さんがいい。
「あの、私っ…」
「Aさん、今井さんが呼んでますよ」
戻ってきた玉森くんに言われてハッとした。
「…わかった」
藤ヶ谷さんを残してレジにいる今井さんのところへ行った。
「今井さん、何ですか?」
「え?呼んでないけど」
あれ?でも玉森くん…。
あ、そうか。私また暴走しようとしてたし、止めてくれたのかな。
児童書売り場に戻ると、藤ヶ谷さんは注文書をまとめていて、玉森くんは雑誌の抜き取りをしていた。
「藤ヶ谷さん…」
「これ、番線お願いします」
急に他人行儀な口調にチクリと胸が痛むけど、注文書の一番上に小さなメモがついていた。
<仕事終わったら少し話したい>
パッと藤ヶ谷さんを見ると、じっと私を見つめてくる藤ヶ谷さん。
視線を逸らして番線を押しに行った。
「じゃあ失礼します」
注文書を渡すと、藤ヶ谷さんは軽く頭を下げて帰って行った。
時計を見ると、15時30分。
藤ヶ谷さん、会社に帰らなきゃいけないし、そんなに時間ないよね…?
いつもは何だかんだで定時より少し遅くなるけど、今日は絶対定時で帰る!
慌てて作業するけど、自分自身のモチベーションがめちゃめちゃ上がってることに驚く。
どうしよう。
やっぱり会わないほうがいいかな。
「玉森くん…」
「ん?」
…ダメだ、相談したら絶対反対される。
それにそもそも職場でこんな話出来ない。
玉森くんは黙り込む私のこめかみを指で押した。
「眉間の皺、すごいよ」
「えっ」
「…何か言われたの?」
「ううん!何も!」
「…ふーん」
プイッてして行っちゃった。
会うだけ。
話すだけ。
ちゃんとお別れしてなかったから。
あんな別れ方だから忘れられないんだし。
色んな言い訳を考えながら、高鳴る鼓動に気づかないフリをした。
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ayachoko(プロフ) - ゆいゆいさん» ゆいゆいさん(*^^*)お忙しいのに貴重なお時間で読んでくださり感謝の気持ちでいっぱいです(T-T)更新のペースが早くて大変だと思いますのでゆっくり読んでいただければと思います(。>д<)ビジネスホテル、アレがないですもんね(笑)でもいかにも不倫っぽい場所かも(^^; (2017年9月27日 7時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいゆい(プロフ) - 太輔くんの主ちゃんは俺のだよっていうセリフにキュンキュンしました!!でも、一線越えたのがビジネスホテルで色々心配ですね笑 最近忙しくてお話しに追い付けていなかったりしますが、これを読むのが本当に楽しみになってます(^.^) (2017年9月27日 1時) (レス) id: 1462413259 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - sioriさん» sioriさ〜ん(*≧∀≦*)お忙しい中来て下さりありがとうございます!(*^^*)みっくんと穏やかに暮らしていけませんでした。欲に負けました、私←なりきり(笑) みっくんがいるのに贅沢すぎですよね(^^; (2017年9月24日 21時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - 紀輔さん» 紀輔さ〜ん(*≧∀≦*)んふふ、私BLは藤北だけは読んでるのです…( 〃▽〃)紀輔さんの文、すごく読みやすくて羨ましいです(T-T)北藤のプレゼントのお話、にやけました〜( 〃▽〃)攻めのみっくん、最高でした( 〃▽〃) (2017年9月24日 21時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - ピンクマカロンさん» そして、『あの夜君に抱かれたら』の藤ヶ谷さんですが、なんであんなに甘くてえろい藤ヶ谷さんが書けるんですかっ!もうドストライクでニヤニヤしちゃいました( 〃▽〃)更新、楽しみにしています!コメント見ると他の方も待ってるみたいですしねっ(*≧∀≦*)←圧力(笑) (2017年9月24日 21時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayachoko | 作成日時:2017年9月12日 20時